なぜ、行列が出来る店舗があるのか?
メディア露出による行列
テレビやYouTube、TwitterなどのSNSでのメディア露出により、人々がお店に集まります。 また、行列になるの条件があります。
- 日本初上陸、他国で大人気など
- 原宿や渋谷などの情報発信地での出店
- インパクトある商材
- 有名人と関係しているお店
- 高い発信力を持っているお店
外食業界として、尖っているビジネスモデルの場合
- 原価率を上げクオリティ高い料理を出しながらも、客単価を安く設定しているモデル
- コスパの高いメニュー構成に、席数を大量に取り、回転率を上げるモデル
- オペレーションのオートメーション化による人件費比率を下げるモデル
- 圧倒的な安さとクオリティ
このように、一般的な飲食店経営の王道とは異なりますビジネスモデルは、注目度も上がりやすい傾向にあります。
席数が足りない場合
需要と供給のバランスが崩れていることもあります。入りたいお客様に対して、単純に席数が少なければ、行列ができます。物件選定時の計画のズレという場合もあります。
サービス力が足りていない場合
商品開発やコスト計画をした上で、販売促進が成功しますと集客力が上がります。
それに対して、運営力が低いとお客様を待たせてしまいます。このパターンが一番潰れる可能性が高いです。
あえて行列を作っている場合
戦略的に人が集まっていることをアピールするお店もあります。お客様の滞在時間を意識的に長くしたり、案内する席を制限したりします。
そうすることによって、「行列ができている人気店」というイメージをつけます。その後、行ってみたくなるお店へとしていくという戦略です。
行列が出来れば、利益は本当に上がるのか?
売上は上がっても利益は上がるとは限らない。
売上が上がる=利益が上がる
上記のことが必ずイコールというわけではありません。
利益に関しましては、大きく影響をするものは、FL比率(食材費、人件費)、家賃です。
また、回転率が悪ければ、絶対的な客数が入っていないので利益は上がっていきません。
客単価、席数ももちろん影響してきます。
トータル的に計画をしておくことが利益には繋がりやすいのです。
行列が出来ても人気店にならないこともある?!
行列店が人気店になるか、ならないかは、行列になっている理由にあります。
- 料理やドリンクなどの商品力が理由になっている場合
- 接客やイベント性(コンセプト)のサービス力が理由になっている場合
- 空間や立地(景色など)が理由になっている場合
- メディア露出が理由になっている場合
- 口コミが理由になっている場合
この5つのうち、1~3のどれかが中心に、4~5へ派生した場合は人気店になりやすいです。
ただ、集客のメインが4の場合、「期待値>実際の体験」となった場合は、お店としては短命となりやすいです。
長続きさせることが難しい
メディアはあくまで起爆剤でしかありません。
結局の所、商品力(料理やドリンク)、サービス力(オペレーション、企画力)、空間力によるコストパフォーマンスでの集客でないと、長続きしません。
ファンをどのくらい増やせたか?がとても重要であるということです。
人が集まるお店には3つの共通点
ファンを大切にしている。
リピーター=ファンに対してのサービス力が、何よりも大切です。
ファンが増える→口コミや紹介する→友人や恋人、家族を連れて行く→人が集まっていく
このような流れが、一番理想的なのです。
お客様の声を常に反映させている。
ポジティブな口コミよりネガティブな口コミのほうをよく見るべきです。
お店の弱いところを教えてくれますお客様は、今後の発展のためには必須です。素直にありがたく受け取り、改善へとつなげていってください。
料理とサービスと空間への配慮がされている。
ある一つのストーリー(物語)が、店舗に一本筋が通っていることがとても大切です。
それは、お客様だけではなく、現場で働く従業員に対してもわかりやすい言葉で共通認識が生まれるからです。
「私達のお店は、○○○のストーリーで出来てます!」
「ここは〇〇みたいで面白いお店なんだよ!」
など、みんなが言語化でき、イメージできるお店は、人が集まりやすいのです。
最後に本当に良いお店は、人が集まるための努力をしている。
いままでお話しました人気店舗の3つの共通点を実行するには、とても地道な努力の積み重ねで、出来上がっている可能性がとても高いです。
当たり前のことかもしれませんが、それを毎日コツコツと実行できている飲食店が勝ち残っていく時代なのです。
いつも賑わいがある店なんてない!?人を集めるノウハウとは?
オープン時はどんなお店も人はいない!その時の対処法とは?
人気店であっても、いつも人でいっぱいと言うわけではありません。新規開業したときや、そもそも一日OPENした時間帯は、人はいません。
そこで、外から見える店頭の席へ率先して案内します。店先にお客様が食事をしているところが見えますと、人の賑わいが生まれます。外を歩いている人が、店舗へ入りやすくなります。
また、オープンキッチンなどでスタッフの調理しているシーンを魅せることです。そうすることで、シズル感や人の動きが見えますので、安心感へとつながっていきます。結果、入りやすくなっていきます。
→飲食店デザイン研究所が提唱する「入りたくなるデザイン」とは?
呼び込みは人を遠ざける
今の時代、街を歩いていて飲食店に立ち寄る人々はだいぶ減ってきました。
ほとんどがスマホで店舗情報を調べた上で来店されます。
そこでの店頭での引き込みは、マイナスイメージになる可能性が高いです。
「お客さんが入っていないお店なのかな?」と思われてしまいます。
地道な活動がすべて
ただ、お店にお客様が少なく入っていなければ、誰でも焦ります。
そこでは、地道なウェブ集客を実行することが、改善へとつながっていきます。
食べログ、ぐるなび、ホットペッパー、一休などの飲食メディアだけではなく、お店オリジナルのホームページやインスタグラムやフェイスブックなどのSNSを更新し続けることがとても大切です。
ここで注意したいのは、一気に手を拡げずに自分が毎日できる許容範囲だけをやることです。
1年も2年もずっと更新されていないと、これもまた逆効果になってしまいお客様を遠ざけることになります。
入りたくなるデザイン事例
ニクータ
角地に位置する全面ガラス張りのファサードのテナントです。
オープンキッチンにすることで、外からも厨房内の動きまで見える店舗デザインとなっています。
はねあげ
角地に位置する3面ファサードがあります。
1、2階の外観デザインにメニュー(ウリ)を大きく打ち出した事例です。
1階店内の様子は、正面からは目線を隠すために暖簾がかかっていますが、両サイドの窓からは店舗内が見えるような店舗デザインとなっています。