飲食店チラシは広告効果をだすために、一番重要なポイントは、始めやすさと継続することです。なぜなら、単発で終わらすとコスト増になるからです。
そこで効果的なチラシを作るうえで大切なポイントは
①手間がかからず、始めやすいこと
②アナログなので、自分たちでも配れる
③周辺住民との距離が近くなる
です。これを実現する方法として5つあります。
①チラシの戦略を立てる
②コンテンツを準備する
③結果を数値化する
④改善案を考え、再度実行し続ける
上記のポイント、手法を活用することで、筆者が実際に作った店舗では、地域に愛される飲食店舗になっています。重要なポイントとして、ぜひ覚えておきましょう。
これからのチラシ広告も検討すべき!
飲食店を経営する上で、集客は非常に重要な課題です。多くの飲食店がインスタグラムやTikTokなどのSNS、ウェブサイトを使ったネット広告を利用していますが、それだけで十分な効果を得られているでしょうか?この記事では、アナログな手法であるチラシ広告に焦点を当て、その魅力と効果について検討します。
チラシ広告の最大の魅力は、その手軽さと即効性にあります。チラシを作成して配布するだけで、すぐにお客様にアプローチすることができ、直接的な反応を得ることができます。また、チラシは視覚的に訴える力が強く、店舗の雰囲気や料理の魅力をダイレクトに伝えることができます。では、チラシ広告が本当に効果があるのか、具体的な事例を通じて見ていきましょう。
SNSが主流の時代に、なぜチラシなのか?
ネット広告とチラシ広告の違い
SNSやウェブサイトを使ったネット広告は確かに集客力があります。しかし、それには継続的な運営、改善、高い企画力が必要となります。SNS広告は、ターゲット層にリーチするためにアルゴリズムを理解し、効果的なコンテンツを作り続ける必要があります。さらに、広告費もかかるため、初期投資や運営コストが高くなりがちです。
一方、チラシ広告はアナログな手法でありながら、その手軽さと即効性が魅力です。作成から配布までのプロセスがシンプルで、自分たちで簡単に扱うことができます。例えば、店頭に置いたり、周辺の住宅に配布するだけで、直接的な反応を得ることができます。また、チラシは視覚的に訴える力が強く、店舗の雰囲気や料理の魅力をダイレクトに伝えることができます。
チラシ広告の手軽さと即効性
チラシ広告は、すぐに実行でき、効果が見えるまでの時間も短いです。ネット広告は運営に時間がかかり、効果が現れるまでに長期間かかることが多いですが、チラシ広告は配布後すぐに反応が得られることが多いです。これにより、飲食店は即座に集客効果を実感でき、短期間で売上を増やすことが可能です。
周辺住民との距離が近くなる
チラシ広告の最大のメリットの一つは、周辺住民との距離感を近づけることです。具体的には、以下のようなポイントが挙げられます。
チラシは地域密着型の広告手段であり、直接店舗周辺に配布されるため、地域住民に直接アプローチできます。これにより、以下のような効果が期待できます。
- 地域社会への浸透: チラシは目に触れやすく、地域の住民に親しみやすい内容を提供することができます。地域性を強調したキャンペーンやイベントの告知、地元の人々にとって有益な情報を共有することが可能です。
- リアルタイムなコミュニケーション: チラシを手に取ることで、直接的な情報伝達が可能となります。これにより、住民は店舗の最新情報やサービス内容を把握しやすくなり、店舗との関係が深まります。
- 地域経済への貢献: チラシ広告は地域経済にもプラスの影響を与えます。地元の小売業者やサービス提供者が広告を利用することで、地域経済の活性化に寄与し、地域住民の生活の質を向上させる一助となります。
このように、チラシ広告はその地域性と直接性から、店舗と周辺住民との距離を縮める重要な役割を果たします。地域コミュニティとの強い結びつきを築きながら、より多くの顧客を店舗に引き寄せる手段として活用されています。
チラシ広告で解決する問題
SNS広告の課題
SNS広告は確かに効果的ですが、その効果が現れるまでには時間がかかります。SNS広告を続けるためには、継続的な運営や改善が必要で、高い企画力も求められます。しかし、多くの飲食店はこれらに十分なリソースを割けず、効果が出る前にやめてしまうことが多いです。その結果、SNS広告の効果を実感する前に諦めてしまうことになります。これは非常にもったいないことです。
特に小規模な飲食店や、リソースが限られている場合には、SNS広告に依存するのは難しいかもしれません。これに対して、チラシ広告はすぐに効果を実感できるため、リソースが限られている飲食店でも取り組みやすい手法です。
日々のリピーター獲得活動の重要性
飲食店にとってリピーターの存在は非常に重要です。リピーターは安定した収入源であり、彼らが口コミでお店の評判を広めてくれることで、さらなる新規顧客を呼び込むことができます。日々のリピーター獲得活動は、3年後や5年後の人気店への道を開く鍵となります。
チラシ広告は、新規顧客を獲得するだけでなく、リピーターを増やすための効果的な手段でもあります。例えば、チラシにリピーター特典やクーポンを付けることで、再来店を促すことができます。また、季節ごとに異なるキャンペーンを実施することで、常に新しい魅力を提供し、リピーターを飽きさせない工夫ができます。
実行すべき重要な三つのポイント
広告効果の目標値を数字で定める
広告効果を測定するためには、具体的な目標値を設定することが重要です。以下の要素を考慮して、明確な数値目標を設定しましょう。
- 初回1ヶ月間の売上: 広告がどれだけの売上をもたらすかを測定します。
- リピーター獲得人数: 広告を通じて何人のリピーターを獲得できたかを追跡します。
- チラシ作成費: チラシのデザインや制作にかかる費用を把握します。
- 配布費: チラシを配布するための費用を計算します。
- チラシ広告費の利回り計算: 初回の売上とリピーターによる月額売上を基に、チラシ広告の費用対効果を算出します。
参考値
- 5000枚のチラシを1ヶ月間で配布
- 初回売上: 90,000円
- リピーター1組の月額売上: 10,000円
- 費用: 企画費30,000円 + チラシデザイン費15,000円 + 修正費15,000円 + 配布費42,000円 = 102,000円
- 粗利益: 63,000円(フード原価のみを引いた70%)
- 月額リピーター粗利益: 7,000円(フード原価のみを引いた70%)
- 利回り計算: 102,000円 – 63,000円 = 39,000円、39,000円 ÷ 7,000円 = 5.57ヶ月
- 2回目以降の費用: チラシ配布費用のみ
広告内容を決める
効果的なチラシ広告を作成するためには、以下の要素を考慮する必要があります。
- 来店動機と引きのコンテンツ: お客様が来店したくなる理由を明確にします。
- 割引より飲食を楽しんでもらう: 割引よりもお店の料理やサービスを楽しんでもらうことを重視します。
- リピーター獲得のために: リピーターになる理由を提供します。
- キャッチコピー: お店の魅力を一言で伝えるキャッチコピーを作成します。
- 料理やスタッフ、空間の写真: 視覚的に訴える写真を使用します。
- チラシレイアウト: 見やすく、わかりやすいレイアウトを心掛けます。
継続的なチラシ広告戦略を立てる
チラシ広告の効果を最大化するためには、継続的な戦略が必要です。
- エリアごとに分けて配布する: どのエリアが反応が良いかを分析します。
- 春夏秋冬チラシデザインを変化させる: 季節ごとにデザインを変更し、常に新鮮な印象を与えます。
- 一年通して分析する: 配布から効果測定までを継続的に行い、データを蓄積します。
- 分析方法の統一: チラシデザインや誘導方法を統一し、効果を比較しやすくします。
チラシ改善計画案
ここでは、チラシ広告の改善計画について具体的に説明します。チラシ広告を成功させるためには、戦略的に計画を立て、実行し、効果を測定しながら改善を繰り返すことが重要です。以下に、チラシ改善計画の詳細を示します。
戦略
まずは、月額8万円の予算で5000部程度のチラシを6ヶ月間配布する計画です。季節ごとに異なるデザインを用意し、春と夏、秋と冬の2シーズンでテストを行います。
費用内訳
- 企画費: 初回の企画費として30,000円を計上します。
- チラシデザイン費: チラシデザイン費は15,000円ですが、修正なしでの見積もりです。
- 2回目企画デザイン費: 2回目の企画とデザイン費として45,000円を計上します。
- チラシ配布費: チラシの配布費用は月額50,000円で、6ヶ月間で合計300,000円です。こちらは地域や枚数によって変動しますが、5万円前後の予算で配れる枚数とします。
- LINE対応費: チラシを見て連絡してくるお客様への対応費用として、月額5,000円を計上し、6ヶ月間で合計30,000円です。
- 会社経費: チラシ広告に関連する会社経費として、月額10,000円を計上し、6ヶ月間で合計60,000円です。原価で動くにしても最低限度必要な経費を算定しています。
これらの費用を合わせると、総計で480,000円の投資となります。
負担額の計算
- 投資総額: 月額8万円×6ヶ月=48万円
この投資額に対して、以下の粗利益を見込んでいます。
- 粗利益: 初回の売上63,000円+月額リピーター売上7,000円
この計算から、2.42ヶ月で投資を回収できる見込みです。
計画案の利回りの改善
この改善計画案では、チラシ広告に月8万円の予算を投じて、6ヶ月間で5000部のチラシを配布することを目指しています。初回の企画費やデザイン費、配布費用、対応費用、会社経費などを合計すると、総投資額は48万円になります。粗利益を考慮すると、2.42ヶ月で投資を回収できる見込みです。
この戦略を実行し、効果を測定しながら継続的に改善することで、より効果的なチラシ広告を実現し、売上アップとリピーター獲得につなげることができます。
まとめ
チラシ広告は、手軽に始められ、即効性があるため、飲食店にとって非常に有効な手法です。広告効果を数字で測定し、継続的に戦略を改善することで、売上を増やし、リピーターを獲得することができます。SNS広告と併用することで、より効果的な集客が可能になります。飲食店経営を安定させるために、チラシ広告を試してみてはいかがでしょうか?