平面プランが、資金計画と月の売上を決定づける!?イニシャルコストとランニングコストの資金計画

お金と平面プランの計画が、店舗づくりには必須

融資のための事業計画書は意味がない!

「事業計画書をどのように作ったら良いかわからない!」

だからって、誰かに外注してはいけません。事業計画書は、あなた自身が作ることに価値があるからです。

  • なんのためにお店を開業するのか?(定性的)
  • 収支はどのくらいになっているのか?(定量的)

事業計画書=定性的×定量的

これらの掛け合わせで、事業計画書は成り立っています。ここでは定量的な計画について考えてみたいとも思います。

資金計画と平面プランが連動していない?!

「平面プランと売上の関係がわからない!」
「平面プランでお金が関係しているのは、工事見積とか設計費用とかではないの?」

確かにそれもあります。しかし、日々の売上も大切な要因です。

要するに、イニシャルコストとランニングコストの計画に大きく影響を与えているのが、平面プランなのです。ですので、

30席以上は絶対必要!」
「内装コストを抑える用にプランニングして!」

など安易な考えによる発言は、控えるべきなのです。よく考えた上での発言を心がけましょう!

末永い飲食店経営をするためには、お金の計画をしよう!

どんな飲食店経営者でも、お店は潰れてほしくないはずです。そのためには、お金の計画がとても大切です。日々の売上から月商そして年商へと考えていきます。また、初期ではキャッシュが少なく、なるべく資金的には抑えたいはずです。そのためには、物件取得費、内装工事費、厨房設備費など最低限度必要なものの金額を、一番初めに大枠で予算組しなくてはいけません。このようなことをわかりやすく端的に伝えていければと思います。

具体的に数字で検証してみましょう!

都内近郊の15坪物件にイタリアンレストランを開業します。初出店なので、予算組は少し余裕をもって計画します。そうすることで、余ったお金を運転資金へ回すことができるからです。予算組はあくまで予算の想定です。今後、この数字を目標に見積を調整していきます。

投資金額の算出

ここではイニシャルコストのお話です。イニシャルコストの大きな割合を、内装づくりの設計施工費用、不動産取得のための物件取得費、厨房機器やその他食器や採用コストを見ておきます。これに運転資金をプラスアルファで見ておきます。

運転資金は家賃の6ヶ月分がベストですが、資金計画に応じて3カ月以上に、設定しておいたほうが良いです。

物件取得費

物件取得費に、家賃と保証料(612カ月)があることは、誰でもイメージできるはずです。そこに更に、不動産仲介費用、工事中の家賃がプラスされてきます。

この事例では、保証料6カ月+手数料2カ月でみています。一等地では、保証料が12ヶ月など高額なケースも見られるので、事前に街の相場観をチェックしておきましょう。相場観を知った上で、家賃交渉、フリーレント、保証金の減額を希望してみましょう。もしかしたら、通る可能性もあります。逆に二番手に物件を取られることもありますので、ここは上手く駆け引きしましょう。

設計施工費

坪あたり60万円で予算どりしています。これは最近の東京中心地の平均的な設計施工費用となります。設計と施工を分離で依頼を考えている方は、施工費を5055万円、設計費を510万円をイメージしておきます。

厨房機器費

250万円という数字は、4口ガステーブル、コールドテーブル、縦型冷凍冷蔵庫、ショーケース、作業台、シンク、食洗機、ソイルドテーブルなど最低限度の費用を想定しています。スチームコンベクションなどの高額機器は別途予算をプラスしたほうが良いです。

家具備品費

イスやテーブルなどの動かせる家具の費用を計上しています。ベンチソファやレジカウンターなどの固定される家具は、内装工事費で見ています。壁に飾るディスプレイやメニューボードもこの予算で見る必要があります。

採用準備費

広告費や人材募集のための費用、その他備品の予算を計上しています。初期での広告は最低限にすべきです。できる限り自分たちで行ない費用を抑えていくことが必要になります。

簡易的にすることで何度も修正しやすくすること

この投資額の算出方法は、とてもシンプルにしてあります。それは次にお話する月の売上計画をしたり、物件取得の際の家賃、平面プランを作ったときの実際の席数によって、その都度、修正をしていかなければいけないからです。簡易的にシンプルにすることで、何度も繰り返し修正をすることがとても重要なポイントとなります。

月の売上計画

席数

席数の算出は、坪当たり1.5席で換算しています。これはテーブルの大きさが600角、イスの座ったり立ったりしたときのパーソナルスペースを600角で算出した場合の数字になります。

売上/

一日の売上を計算しています。

席数×満席率×回転数×客単価で計算できます。

満席率は、ここでは詳しく説明しませんが、平面プランに関わるとても大切な数字となります。

回転率は、お店の立地や客単価によって変動していきます。

客単価は、ターゲット層や提供する料理やサービスによって上下します。

上記のより、週一日休みで、25日営業で月商が出てくることになります。

一番重要なのは、売上額ではなく、売上の比率!

月商の目標(250万円)が決まれば、そこに対してそれぞれの経費を算出していきます。ここで大切なのが売上額を見るのではなく、売上の比率(パーセンテージ)を見ることです。

飲食店の基本であるFLコストは60%以下を目標に!

飲食店経営でよく耳にFLコスト。これはFFood(原価、食材費)LLavor(人件費)を意味しています。理想的な数字としましては、Fコストを30%以下、Lコストを20%以下が目標でしたが、近年では人手不足に伴い、人件費の向上しています。そこでLコストを20%30%として設定しています。よってここではFL比率を60%としています。予算組の際は、リスクを見るため、迷ったら高めに設定していくべきなのです。

固定費はボディーブローのように経営を悪化させる

FLコストは売上が下がれば、一緒に下がっていく変動費になります。それに対して、家賃は固定費となります。固定費は経営ではどうにも変えることが出来ません。今回のコロナショックのように社会的要因によって経済が悪化した際に、この固定費が高いお店はすぐに潰れてしまいます。

そこで家賃は全体の10%以下を目標とすることが重要なのです。これにより物件探しの指標が定まります。

ここでは売上250万円×10%=25万円の家賃にすべきなのです。

さらに売上は席数とも連動しています。席数は物件面積と連動しています。15坪で家賃25万円を探すのですが、面積が大きくなれば家賃予算も上がります。ですので、坪単価で物件は、高い安いを見るべきなのです。ここでは、

25万円÷15=1.54万円/

となるわけです。これがこの飲食店における物件取得のためのお金の考え方となります。

意外と高い電気代

最後に光熱費についてですが、その中でも電気代は高額になるケースが多いです。季節変動も大きく、夏や冬に電気代が高くなります。この原因は、建物の温熱環境に対するスペックが低いと、エアコンの電気代が高額になります。また厨房排気のファンや厨房機器自体も電気代がかかる要因となります。ここでは詳しくお話はしませんが、東京電力だけではなく、飲食店用の業者もいますので、是非活用してください。

季節変動が大きい飲食店売上

飲食店の集客力は、季節と立地の影響が大きいです。

例えば、都内のオフィス立地のイタリアンでは、平日は集客できますが、土日が人が全くいません。GWのような大型連休も人がいません。集客できるのは、平日のランチ需要や夜のディナータイムです。

住宅地を背負っている商店街では、平日の昼間は主婦や老夫婦がメインとなります。夜になると人は賑わってきますが、通勤の帰宅メインであることが多いです。休日はファミリー層が多く集まります。大型連休は、旅行と近場で遊ぶ人が2つに分かれますので、お客様も通常の土日よりは減ることが想定されます。

このように曜日や昼夜、連休などで想定しながら売上想定を月ごとに立てることが重要なポイントとなります。

投資回収

イニシャルコスト(初期にかかる投資額)とランニングコスト(日々かかる費用)を把握出来ましたら、最後に投資回収を考えます。考え方としましては、最初にお店作りにいくらかけたか?その金額を何年間の利益で返すことができるのか?を考えた数字となります。

月間の利益を年間の利益にします。月間利益×12カ月=年間利益

年間の利益を初期の投資額で割ります。年間利益÷投資額=ROI(投資利益率)

100%1年間で回収となります。ここでは40%なので、2年半での回収となります。ちなみに飲食店の一般的なROI15%(67カ月ほど)と言われています。

まとめ

今回のコロナショックのような社会経済下落させる要因や台風や地震などの地学的リスクが、あなたのお店を脅かします。その時に収支が悪くなり、キャッシュがなくなりやすい店舗経営にしないためには、店舗開業時に次の3つのポイントを抑えておきます。

【投資額の算出】投資予算を簡易的に出し、何回も修正をかけていく
【全体資金割合をチェック】家賃比率を10%を守る
ROIをチェック】何年回収を目標にすべきかを検討

不景気にも強く、末長く続けられる飲食店経営ができるようになります。

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