サービス内容、時間、設計料や施工費が内装会社では異なる?!
全体の設計や施工の流れを聞いてみよう!
店舗デザインや実施設計図書(図面)、内装工事のサービス内容は、各設計事務所、店舗設計施工会社によって様々です。ですので、過去の実績やコストだけではなく、サービス内容の確認もしなくてはいけません。表面的な営業トークに騙されないようにしましょう!
設計料無料は、施工費に入っているか、設計サービスが図面だけかの違い?!
「うちは設計料をいただいておりません!」と言うの言葉には要注意です。よく考えればわかることなのですが、コストを気にしている方やデザインを見た目だけだと思っている方が、魅力的に見えている傾向があります。
そもそも内装設計とは、飲食店経営者と現場監督や職人との意思疎通を図るためにあります。お店のイメージもそうですし、図面を書くこともそうです。そして、出来上がったお店がうまく運営できる空間を作ることに繋がらなくてはなりません。そういったアイデア提案も含めた金額が無料であるわけがないのです。
・設計の人件費が施工費用に入っていることもあります。
・設計サービスが図面だけであることもあります。
・見積の精査により、コスト削減を図る際に、ただ仕上げ材のスペックを落とすだけで、デザイン検討をしないこともあります。
設計施工費用全て含めてのコストは、飲食店経営者であれば誰もが注目するポイントです。そこには、設計サービスと内装や設備スペックを考慮した上でのコストを見る必要があります。
どこまでが無償でやってくれるのか?
物を買う時には、通常どんな物を?いくらで?買えるのかを検討します。しかし、店舗空間を購入する際には、コストが様々で内容も様々なのです。ですので、その概略を知るためにどんな空間イメージをいくらでできるのか?を把握することが、設計施工業者を選定するための一般的な指針になっています。しかし、実際は契約後に設計サービスや最終的な空間スペックがどのようになるのかは、わかりません。ですので、契約前に今後の流れ(何をやってくれるのか)をしっかりと質問しておくことが、業者選びのポイントとなってくるのです。
全体の店舗設計や施工の流れ(設計フロー)を把握する
契約前のサービス
カウンセリング
顧客、立地、商品、価格、店舗、接客、販促、時間の8つのコンセプトから、やりたいビジョンを明確化します。
現地調査
飲食店に必要な設備が整っているのかを調査します。又、商売的視点やデザイン的な視点で、外からの見え方や空間の可能性を見つけます。
立地調査
物件周辺の雰囲気、人の流れ、競合店など状況を把握します。コンビニなどは参考になります。
イメージのディスカッション
雰囲気は言葉だけでは伝わりません。各シーンごとに写真ですり合わせをし、イメージ共有します。基本的はメールでのやりとりで行います。
プランニング
お店の骨格を決めます。客席や厨房レイアウト、オペレーション確認、席数を決めます。物件の可能性を模索するために、複数プラン案を出していきます。
初回のプレゼンテーション
プランやイメージのご説明をします。提案力やデザイン力を見ていただきます。基本的には対面でのコミュニケーションなので、気になる点を質問していただき、その場で返答することで意思決定をスピーディーに実行できます。
設計見積
物件状況や大きさ、サービス内容やボリュームにより設計コストを算出します。
概算施工見積
実績を元にデザイン性を担保した施工コストを算出します。
全体スケジュール
設計・施工のことだけではなく、オープンさせるまでに、オーナーがやるべき事を時間軸と共にご説明します。
支払いスケジュール
「いつごろ支払いが発生するのか」を示すスケジュール表を共有します。
契約後の店舗デザインサービス
ワッカマーケティング(オプション)
ブランドのターゲット、競合、消費者心理を考え、お店の特徴や他社との差別化ポイントを見つけていきます。
競合店調査(オプション)
周辺地区の競合となりうるお店を、ネット口コミやイメージなどを数店舗調査します。これから開業する店舗と比較検討をします。
コンセプトメイキング
デザイン、料理、サービスを表せる一つのわかりやすい言葉を創ります。
ストーリー作り
来店され、席に案内され、食事し、退店する一連の流れの中で、良い体験を生み出す仕掛けを創ります。
視点の検証
お客様、従業員、オーナーの視点で、仮想空間を見ることが出来ます。
マテリアル選定
光を当てながら、マテリアルを決めます。隣り合う素材の色や形が、コンセプトや予算と合うか確認します。
光の検証
照明メーカーの配向分布を取り込み光のシュミレーションを行います。
実施設計図書(図面)の作成
実施設計図面の作成
施工者への指示書となります。意匠、設備、構造、法規をふまえ、空間を作るための図面を描きます。
詳細デザイン検討
マテリアルや光を実物サンプルを使い検討し、性能面の検証もします。什器図や建具図など使い勝手も含めて検証していきます。
見積チェック
施工会社の見積り内容と単価の確認をします。
金額調整(VE)
一度出た施工見積りから費用対効果の低い部分を、ビジュアルと機能面を見ながら、アイディアを出します。
設計監理サービス
工程表のチェック
各種工事予定とオープン時期や検査のタイミングを確認します。
着工前打ち合わせ
設計者と施工者が、着工前に最終的な空間の確認や質疑応答をします。
現場チェック及び報告
現場の進捗を確認し、施主に報告します。基本的にはLINEグループを作成し、リアルタイムにコミュニケーションを図ります。
現場定例
現場サイドで、その週に出てきた問題や疑問を解決します。施主、設計、施工の担当者により、その場で意思決定をしていきます。
現場対応
想定外の問題が起きた時に素早く状況報告をします。基本的にはLINEにてコミュニケーションをしていきます。
設計検査
気づきづらい機能面を中心に仕上がりを検査します。
施主検査
現場監督及び設計者に説明を受けながら完成形を確認し、気になる所を指摘します。
保健所検査
保健所検査の注意点を事前に確認します。検査当日の指摘事項は即座施工対応をします。後日営業許可証を受け取ります。
消防検査
消防検査の注意点を事前に確認します。検査当日の指摘事項は即座施工対応をします。
アフターフォロー
竣工図作成
見えなくなった設備部分を中心に最終的な施工された状況を設計図書として提出します。排水詰まりなど急を要する時、地元の水道業者が来た時などに竣工図面が必要になります。いざと言うときにスムーズな対応をするためのツールです。
アフターフォロー
3~6ヶ月以降にお店の営業状況を確認します。お店の使われ方の良し悪し、お客様の反応、使いにくかったところ、喜ばれているところなど、実際に飲食店デザイン研究所メンバーが食事へ行き確認をしていきます。今後の設計施工のノウハウとして蓄積していきます。
広告販売デザイン提案
販促やディスプレイ計画を実費で受けることが出来ます。(1回のみとなります。)お店が想定とは異なり、うまくいかなかった場合のフォーローとして使っていただけます。
どのくらいの期間を確保しておけばいいのか?
気になる期間ですが、これは飲食店経営者と設計者との意思疎通がどのくらい取れているか?によって、期間は大きく異なります。数店舗と店舗づくりをしていれば、意思疎通も早いのでスピーディーなプロジェクト進行が望めます。逆に初めてのやりとりですと、期間を長めに取っておく必要があります。
飲食店デザイン研究所での平均期間としての目安
設計内容 | 期間 |
契約前のサービス | 1~2週間 |
契約後の店舗デザインサービス(打合せ回数) | 4週間~(4回~) |
実施設計図書(図面)の作成 | 1~2週間 |
設計監理サービス(工事期間) | 4~6週間 |
アフターフォロー(お引渡から竣工図提出まで) | 1~2週間 |
4まとめ
より費用対効果の高い店舗内装を作るためには、
1.無償と有償のサービス内容の確認
2.各設計サービス項目と目的の把握
3.全体の流れと時間軸の確認
上記の3つの項目を確認することで、最終的に出来上がる店舗が費用対効果の高いものになっています。