アフターコロナに求められる飲食店づくり
ソーシャルディスタンスや飛沫感染を防止するために、飲食店では各店舗簡易的に対応策をしています。しかし、これをいつまでも続けるわけには行きません。また、これから再開する飲食店では、これらの問題に対応していかなければ、避ける人も出てくることが想定されます。そこで、今回は「コストを掛けずにオシャレに半個室」にするアイデアをご紹介していきます。
結論から!横並びのテーブル配置に簾やロールスクリーンを!
飲食店経営がもっとも大変な時期
飲食店経営をされているオーナーにとって、今が資金的に厳しい時期だと思います。そして、ここでの判断が今後大きく左右してくるはずです。リスクを最小限に動かなくてはいけません。費用対効果の高い行動をしていく必要があります。
飛沫感染とソーシャルディスタンスを解決させるには?
飲食店の売上が席数で決まることは、もうみなさんは当たり前のように知っていることです。しかし、ソーシャルディスタンスを行うと席と席を話さなくてはいけませんので、どうしても席数は減っていきます。そうなれば、もちろん売上は下がります。
席数×50%(ソーシャルディスタンス)×満席率80%=全体の40%稼働が限界
ソーシャルディスタンスは、飛沫感染防止の考えから来ています。さらに席数の減少を最小限に抑えなければなりません。
そのためには個室を作ることが、ひとつの解決策になります。個室は飛沫感染を壁面で防止しながら、その隣に客席を配置できます。
2.3少人数にも大人数にもフレキスブルに対応
しかし、個室は満席率の低下を引き起こし、これもまた売上を低下させます。
席数×80%(ソーシャルディスタンス)×満席率50%=全体の40%稼働が限界
そこで、フレキシブルな半個室を作る必要が出てくるわけです。
フレキシブルな半個室とは、簾やロールスクリーン、障子などの開け締め可能な個室のことです。そうすることで、恋人同士のデートでも会社の同僚との大人数の飲み会でも対応することが出来ます。この考え方を取り入れていくことが重要になります。
席数×80%(ソーシャルディスタンス)×満席率80%=全体の64%稼働が限界
コストを掛けずに、コロナ対応を!
これから新規店舗開業をする方は、内装デザインをこれから進めるので、造作物(内装の一部になっている制作物)としても作ることが出来ます。しかし、すでに飲食店がオープンして経営・運営をされているオーナーにとっては、追加コストでの対応になります。大掛かりな工事を避けるべきなのです。そこで、簡易的に出来る簾やロールスクリーンなどでの対応となるのです。
ソーシャルディスタンスをオシャレに対応する方法
上部と下部が異なるロールスクリーンでの間仕切り
横並びのテーブル席と席の間にロールスクリーンを垂らすと、空間全体に圧迫感を与えてしまいます。そこで、ロールスクリーンの上部をレースにして、下部をドレープ生地することで、空間に抜け感が出来ます。席に座ったときには、隣の席の人とは視線が交差せず個室感を感じ、安心して食事が出来るようになります。
雰囲気を保もとう!簾で和を、イタリアンなら地域のファブリックを
このコロナ対応はしばらく続きますので、簡易的な対応ではなく、しっかり世界観を保つ必要があります。和食や居酒屋などの雰囲気を保つために、簾を使うことをオススメします。また、洋食、イタリアン、フレンチレストランでしたら、ファブリックでその地域のデザインを採用するのも良いかもしれません。多少のコストは掛かりますが、内装工事と比べれば安くすみます。
ボックス席に暖簾を
ボックス席は柱や壁で囲まれている場合は、比較的容易に対応出来ます。入口部分のみ暖簾をかければ完成です。その時に注意しなければいけないことは、暖簾の切れ込みをいくつに分けるかです。提供のしやすさ、お客様のでやすさに影響します。
カウンター席は高級仕様に!?
カウンター席は席と席を離すことをオススメします。席と席を簡易間仕切りにするより、特別感がでますしカウンターの良さを消すことがないからです。
席の近く簡易間仕切り設置の3つの注意点
- 醤油や料理のハネで汚れる
テーブルのすぐ近くに、ロールスクリーン等がありますので、すぐに汚れます。ですので、清掃のし易い素材や表面に防水スプレーなどのコーティングをすべきです。 - 横幅が長すぎると料理提供がしづらくなる
座っている席まで完全にロールスクリーン等で囲ってしまうと、料理提供が出来なくなることがあります。それはレイアウトによります。両方の席の背後から提供出来る場合はいいのですが、テーブルの側面からの提供を行なっている席の場合は、ロールスクリーン等の横幅を慎重に計画する必要が出てきます。 - お客様のオーダーに気づけなくなる
ロールスクリーン等を設置したことにより、サービスが悪くなるレイアウトもあります。オープンキッチンで厨房内から見えていた客席が、ロールスクリーン等で見えなくなったりした場合です。呼び鈴を設置するなどして対応をする必要が出てきます。
5実例紹介
コロナ対応で行なったデザインではありませんが、参考になりそうな店舗をご紹介します。