いつ内装のリニューアルをすれば効率的か?
「内装をそろそろ直そうかなぁ~」と思うきっかけとしては、どういうときでしょうか?
- あなたが見て汚いと思ったとき
- お客様の声で「汚い」と言われたとき
- 機能的に不都合が出たとき
あなたはどのような時に内装をリニューアルしようと思いますか?このタイミングは、判断するポイントだけ知っておけば、実は簡単なんです。結論から言いますと、
「あなたが見て汚いと思ったとき」に直せば、被害が少なくすみます。それはコスト面だけではなく、集客面もあるからです。お客様に汚いと思われていれば集客力は必ず落ちてきます。そして、判断するポイントの結論は、
何年で投資回収出来るか?=飲食店は何年内装が持てばよいのか?
素材は美観耐久性とコストで選ぶ=経年変化と経年劣化のバランス
床壁天井のどこになんの素材をつかうべきか?=素材の選び方と部位
修復可能な素材か?交換するには、いくらなのか?=修復と交換のタイミングとコスト
これが判断基準です。これさえ理解しておけば、これからお店を開業される方も、いまお店を経営されている方も内装に対する判断基準が出来るはずです。ただ、「色がカッコいい!」「カラーのバランスが良い!」「イメージと合っている」などは、より多くの素材を知っているプロであるデザイナーにおまかせしましょう!オーナーであるあなたは、開業後にそれが「どのくらい持てばよいのか?」「交換するにはいくら掛かるのか?」「掃除はしやすいのか?」などを気にすることで、お店の内装の寿命が長く使え、ランニングコストもかかりづらく経営圧迫をしないお店が出来ます。
何年で投資回収出来るか?=飲食店は何年内装が持てばよいのか?
お店の内装工事にあてる投資コストはいくらか?
全体コストが2000万円だとします。まずは目標金額として、理想の割合を想定します。物件取得費20%、内装費60%、運営費20%としてざっくり割合で考えてみます。
- 物件取得費目標 20%=400万円→実際420万円
- 内装費目標 60%=1200万円→実際1400万円
- 運営費 20%=400万円→実際330万円
内装コストは1400万円で、2年半で投資回収を目指し、更に2年半で利益を上げていこうと考えたとします。合計5年間内装をもたせる必要があります。
→もっと詳しく知りたい方はこちら(物件取得費と内装工事費と運営費のベストなバランス【事業計画書作成にあたり予算組の仕方】)
古くても見ていられる素材は?経年変化と経年劣化の違い
建築素材における経年変化と経年劣化の違いはどういうことなのでしょうか?
経年変化とは、古くなっても機能している素材
経年劣化とは、汚れが不快感を与えたり、壊れていて機能が満たされていない素材
ということです。エイジング塗装といってわざと古く見せたりすることもあります。このエイジングとは、そもそも美容、機械業界など建築以外にもつかわれている言葉で、マイナスイメージであることが多いです。しかし、建築業界では、それを良いものと判断されることがあります。
それぞれの内装素材は、経年変化→経年劣化→交換という流れがあります。新しいきれいな素材から使っていくうちに汚れなどを落としながらメンテナンスし、雰囲気が良い素材に変わってきます。そして、それがヒビが入ったり、汚いと思われ始めます。ついには、壊れてしまい機能しなくなり、交換になります。この流れがインテリア素材によって、期間が変わるのです。
内装材はどのくらいの年月持つのか?老朽化と判断されるまでの期間
「内装材はどのくらいの年月持つのか?」というのは、建築材料て言えば耐久性がどのくらいあるのか?ということになります。
ぶつけた時の壊れやすさ、油の汚れやすさ、吹いたときのスレ、熱に対してつよいのかなど、全てが耐久性と関係しています。そして素材にはそれぞれ特性があり、得手不得手があります。
それぞれタイルにもクロスにもその中での耐久性は異なりますので、あくまで平均値ということで、わかりやすく並べますと、
耐久性が高い 石材>タイル>金属>レンガ>木材>左官>塩ビタイル>塗装>クロス 耐久性が低い
(※あくまで一般的な考え方ですので、すべての素材がこの通りということではありません。)
また、美観的な経年変化が楽しめる期間としては、
石、木材、レンガ、漆喰などの自然系素材は比較的経年変化を楽しめる期間が長いです。
クロスや塗装は比較的経年変化を楽しめる期間が短いです。
→各素材の特徴について
素材は美観寿命とコストで選ぶ=経年変化と経年劣化のバランス
内装材の美観寿命は長さとコストの関係
一般的には、美観寿命が長い内装材はコストが高い傾向にあります。逆に美観寿命が短い内装材がコストが安い傾向にあります。しかし、コストは需要と供給量のバランスで基本的には決まります。流通コストと製造コストも加味され金額が決まります。
ですので、今現在の需要が高く、仕入れルートを簡略化させれば、良い素材が安く手に入ることもあるということです。
床・壁・天井のどこになんの素材をつかうべきか?=素材の選び方と部位
手が届く箇所には、耐久性のある素材。逆に手が届かない箇所には、耐久性がなくても使用します。
壁の出隅、壁面下の方、テーブルがぶつかる壁、よく食器を置く場所など人やモノと接す箇所には、耐久性が必要な素材を採用することが重要です。
その際に、油汚れなのか?水回りなのか?ぶつかる場所なのか?すれて汚れやすいのか?など素材にも特性がありますので、適材適所の素材選定をしていきます。
修復可能な素材か?交換するには、いくらかかるのか?=修復と交換のタイミングとコスト
まずは、修復可能かどうか?素材によって異なります。例えばクロスは一度傷がついたら修復はなかなか難しいです。張り替えになります。左官や塗装は補修がしやすいです。(色を合わせるのは大変ですが、、)タイルなどの張物は、壊れた部分だけ変えればいいのです。
美観的な視点で言えば、一面全面変えるのか?部分的なものでよいのか?それによってコストは異なります。また、発注単位が数量で決まっていることが多いです。タイルですと一箱に10枚入っているとします。しかし、壊れた箇所は2枚だとしても10枚分必要なので、その分コストもかかります。
また、修復する時に使った素材が取り扱っていない可能性もあります。そうなればすべてを別の素材へ交換することになります。珍しい素材を使うときは特に気をつけて選定すべきなのです。
基本的には大規模な工事になる前にプチリニューアルをしておくことをオススメしています。