居酒屋業態を成功させるための一番重要なポイントは、コミュニケーションに特化したデザインです。なぜなら、居酒屋の本質的な機能だからです。
居酒屋業態を成功させるためのコミュニケーションデザインを考えるうえで大切なポイントは
①今までの居酒屋の流れを知る
②様々な業態ツールを把握する
③属人的なフォーマットの確立
です。これを実現する方法として3つあります。
①誰でもできるコミュニケーションツールを作る
②美味しい居酒屋料理の基準値を決める
③機械でもできることは、ITに任せる
上記のポイント、手法を活用することで、これからの時代の居酒屋を提案しています。重要なポイントとして、ぜひ覚えておきましょう。
上記のポイントを一つ一つ細かく解説しています。
居酒屋業界の現状を把握しよう!(市場を知る)
居酒屋業界の今までのを知り、これからの居酒屋を作ろう!居酒屋の歴史
「居酒屋」という言葉が文献に頻繁に登場するようになったのは18世紀頃。酒屋が庶民向けに酒の量り売りを始めたのは江戸時代。酒屋さんが店先でお酒を飲ませるようになり、「居続けて飲む」ということから「居酒(いざけ)」と呼んでいました。その後、座席とテーブル、料理の提供を行ったものを居酒屋と呼ぶようになります。
明治時代に入るとビールをはじめ洋酒が流入、1899年には銀座に『恵比寿ビアホール』がオープン。1949年に酒類販売自由化を受け、新宿ゴールデン街や福岡中洲の屋台街など各地に飲み屋街が登場。1950年代には居酒屋チェーン店が誕生。『養老乃瀧』、『やぐら茶屋』などが次々とオープンします。1970年代には格安居酒屋チェーン時代に突入。『村さ来』『つぼ八』『北の家族』『白木屋』『庄や』などが出店してきます。2010年に人気となったのがバイキング居酒屋。時間制、セルフサービスでドリンク・フードとり放題という形式。2010年頃には「全品299円」といった均一価格を打ち出す居酒屋が続々登場、居酒屋はデフレ時代に突入しました。
どんな種類の居酒屋業態があるのか?居酒屋の種類
それぞれ、明確な区分けはありませんが、歴史的なものであったり、一般の方々がイメージしたり、飲食業界の方々が名称を色々と作り出しています。
立ち呑み、角打ち
代表的な立ち飲みの店は、酒の小売店としての酒屋に併設された立ち飲みスペースのこと。かつての酒屋併設型の立ち飲み屋は酒屋の入口とは別に設けられた。これは、料理や酒を同一店内で提供しないことで、許認可が必要となる飲食店の形態を採らないための工夫である。酒屋で立ち飲みすることを「四角い升の角に口をつけて飲むこと」から「角打ち(かくうち)」と呼ぶことがある。安く飲むことができる立ち飲み屋を「角打ち」と表現する店もある。
大衆酒場、赤ちょうちん酒場
赤提灯やカウンター、サラリーマンの方々が気軽に飲める場所。値段や料理、雰囲気が庶民的で、気兼ねなく入れる店のことです。カウンターなどがあり、仕事帰りに気軽に1人でも入れる、そんなお店である。
ネオ大衆居酒屋
安価だという特徴と昭和の雰囲気はそのままで、空間だけモダンにした居酒屋です。あえて、ドリンクやフードのメニューを昭和のメニューにしているお店も。昔ながらの大衆酒場の雰囲気も残っていながら、清潔感と開放感のある明るい店内が特徴的で、お父さん世代のサラリーマンだけでなく、若者も訪れやすいお店です。「レトロさ」が挙げられます。近年の昭和レトロ・ブームと相まって、どこか懐かしく、親しみやすい大衆酒場に惹かれる。昭和を思わせる大衆酒場の店構えでありながらも、現代的でおしゃれな雰囲気を持ち合わせ、女性やカップル、家族でも入りやすい店内。
〇〇横丁
横丁とは、市街のメインとなる通りから、横に入った細い道のことをいいます。今も昔も「横丁(横町)」といえば、飲食店が立ち並ぶ通り道という認識で使われます。
横丁といえばサラリーマンのおじさんといったイメージが有りましたが、若い女性や外国人の姿もみられます。今や横丁は異業種・異文化交流の場として夜に集う場となっています。
ご当地居酒屋
その地方の特産品を使った料理を提供します。地元で生産されたものを地元で消費する「地産地消」をコンセプトに地元客や観光客へ提供しています。
専門化した居酒屋
チェーン店舗が多く増えたことで、各居酒屋店舗の違いがわからなくなってきたこともあり、専門店化することで差別化を図ろうと様々な業態が生まれてきました。
焼鳥屋
「焼き鳥」は鳥肉にタレや塩などをつけ、あぶり焼いたもの。「やきとり」は鳥肉、鳥・牛・豚などの臓物を串焼きしたものと分けられています。第二次大戦後は、闇市だけではなく、焼き鳥店の店舗数が爆発的に増えていった。日本各地で食べられる「日常の安価な軽食」として拡がっています。
おでん屋
「おでん屋」と称される小さな一杯飲み屋で酒の肴として供されていることが多い。2014年時点で住民一人当たりのおでん屋の店数が日本一の地域は金沢である。業務用の《おでん鍋》の多くは四角形で内部は具材ごとに入れることができるように間仕切りが設けられています。
串カツ
肉や野菜などを串に刺し、衣を付けて油で揚げた日本の料理。大阪名物として知られるが、同様な調理法の食品は明治末期から東京の下町で食べられていたとの見解もあります。
たこ焼きハイボール
築地銀だこが展開しています。たこ焼きとハイボールといったお祭りの屋台のように気軽に立ち寄れる雰囲気が人気を呼んでいます。
ちょっと変わった居酒屋
小学校をコンセプトとした居酒屋『個室居酒屋6年4組』
「どの教室になるかは来校してからのお楽しみ♪勉強机で給食を食べて、友だちとワイワイしたら、もう小学校時代にタイムスリップした気分!」
小学校の教室をイメージした店内や料理、BGM。テスト付き飲み放題コースがあります。
今までの居酒屋の開業と廃業から原因を把握する
居酒屋が発展していた1990年代。そして売上ピークは1992年。そこから徐々に経済悪化により、飲みに行く人が減っていきます。コンビニなどの中食発展も有り、2010年には居酒屋の倒産数が前年比4.1%増の201軒にのぼります。そして、2019年には居酒屋の倒産数が他の業種の飲食店より一番多い143件となります。今年のコロナにより、これはさらに拡大していくことが予想されます。
そもそもなぜここまで廃業する店舗が多いのでしょうか?
それは、まずは他の業種より開業の敷居が低く、開業率が高いから競合が増えていきやすいのです。また、デリバリーや中食などの競合も多く、今後、コロナの影響で自宅で食事をする人が増える傾向にあります。このような時代背景により、誰でも出来る料理店から、より専門性が高い業種と認識する必要が出てきます。
開業から
1年未満の飲食店:38%前後
1年以上~2年までの飲食店:26%前後
3年以上~5年までの飲食店:14%前後
6年以上~10年までの飲食店:14%前後
11年以上の飲食店:10%前後
というデータがあります。(2014年~2016年の居抜き情報.COM)
1~3年までで64%も閉店しています。しかも1年未満が38%。これに関しては、初期の資金計画が間違っていて、キャッシュがなくなり廃業という計画不足が否めません。料理ができても、接客ができても、経営が出来なければ潰れるということです。
もちろん個人店舗は、店主一人が切り盛りしているケースがほとんどですので、病気や高齢などによる事情でやむなく閉店を余儀なくされるケースも少なくありません。
1.4外食産業(営業利益ランキング)
外食産業の発展度合いは売上では図れません。店舗数が増えれば売上は上がりますが、利益が出ていないこともあります。人材、不動産、金融などの借入など上手く経営を行なっているかどうかは営業利益や経常利益で見たほうが良いです。そのうち今回は、居酒屋本業で稼いだ利益である営業利益ランキングを見てみましょう!
1位コロワイド:40億(連結)
神奈川県逗子市にあった甘味処を転換して1977年(昭和52年)に炉端焼き居酒屋「手作り居酒屋 甘太郎」として開業したのが始まり。2000年代に入り経営不振に陥った外食企業を特定目的会社 (SPC) を設立して事業譲受し傘下に収めるという手法でのM&Aにより事業範囲を急速に拡大している。
【ブランド】手作り居酒屋 甘太郎、北の味紀行と地酒 北海道、やきとりセンター、ゆであげパスタ&焼き上げピザ ラパウザなど
【グループ会社】アトム、コロワイドMD、カッパ・クリエイト、レインズインターナショナル、フレッシュネスなど
2位SFPホールディングス:29億(連結)
東京都武蔵野市に「鳥良」(現在の「鳥良商店」吉祥寺南口店)を創業。
2013年4月株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングスがSFPダイニング株式会社の株式を追加取得し、子会社に。6月には94.6%保有。2014年12月東京証券取引所市場第二部に株式を上場。2016年3月「鳥良商店」横浜西口南幸店がオープンし、鳥良商店10店舗体制。2017年2月「磯丸水産」初台南口店、京成大久保駅前店がオープンし、磯丸水産150店舗体制。
【ブランド】鳥良、磯丸水産など
3位チムニー:24億(連結)
総合スーパーのジャスコ(現イオン)が居酒屋のフランチャイズ展開を目的として1984年に設立。業績不振が続き、1997年に食肉メーカーの米久に譲渡され、ジャスコグループ(現イオングループ)から離脱した。2009年11月に、現経営陣がカーライル・グループの支援によるマネジメント・バイアウト(MBO)を実施し、カーライルが設立した投資会社「エフ・ディー」が株式公開買付け(TOB)を行い、筆頭株主の米久がこれに応じ所有する全株式を売却した。2013年酒類専門店チェーンである「やまや」が、チムニーをTOB実施により買収すると発表。やまやはイオングループの一社であるため、広い意味では16年ぶりにイオングループに復帰。
【ブランド】はなの舞、さかなや道場など
4位DDホールディングス:22億(連結)
DD(ダイヤモンドダイニング)創業者兼現社長の松村厚久が、1996年3月に東京都豊島区東池袋に、有限会社エイアンドワイビューティサプライを設立。2001年6月に「VAMPIRE CAFE」(東京都中央区銀座)を開店し、飲食店経営を開始。主に居抜き物件を中心に出店を続け、100店舗100業態の実現を目指す外食産業企業であり、2010年に100店舗100業態を達成。独自のマルチコンセプト(個店主義)戦略を貫くことで、「1店舗1コンセプト」の出店を可能とし、全国各地の立地条件に応じた多様な業態開発や、居抜き物件を活用した低コストの出店。
【ブランド】VANPIRE CAFE、アリスのファンタジーレストラン、京町恋しぐれなど
5位ヨシックス:20億(単独)
現代表取締役会長の吉岡昌成が株式会社テンガロンキッドを1985年に設立。同年、株式会社ベストフードに商号変更した後、1990年に株式会社ヨシックスへとさらに商号変更し現在へと至る。吉岡昌成が元々、建築会社の傍らで飲食業に手を広げたという経緯があり飲食店事業を展開する企業でありながら自社内に建築部門を擁することを特徴。「田舎戦略」と「老舗理論」を掲げている。「田舎戦略」とは都心の一等地ではなく一定以上の客入りが見込め、また従業員確保が可能な地域に出店する理論である。「老舗理論」とはチェーン店ならではの教育制度の充実や、システム化をとりいれつつも地域密着の中小型の店舗をつくり地産地消をし、地域民を顧客としてとりこむ理論である。
【ブランド】や台ずし、ニパチ、これや、せんと、や台や、の5つの業態を展開
6位アトム:15億(連結)
1972年に福井県福井市にて寿司店として創業、後に回転寿司の分野に進出し「アトムボーイ」の商号で店舗展開を行う。2005年にコロワイドの傘下に入り、東海地区における事業子会社としての位置づけが生まれる。
【ブランド】海鮮アトムやその他コロワイドと同様
7位ワタミ:10億(連結)
1984年4月神奈川県横浜市南区に有限会社渡美商事を設立。株式会社つぼ八(つぼ八本部)とフランチャイズ契約を締結。1992年4月自社ブランドの新業態として、1号店居食屋「和民」笹塚店を出店。1993年10月「つぼ八」店舗から「和民」店舗への変更が完了。1998年8月東京証券取引所市場第2部に株式を上場。2009年6月20日代表取締役社長をワタミフードサービス株式会社代表取締役社長の桑原豊が兼任し、渡邉美樹は新設される代表取締役会長に就任。2015年3月期の営業損益予想の下方修正発表を行った。30億円と予想していた純損失は、70億円を予想。業績不振の責任を取るため、桑原豊社長が取締役に退き、アルバイト出身の清水邦晃常務が後任として昇格。組織再編で、ワタミフードサービスがワタミタクショクとワタミ手づくりマーチャンダイジングを吸収合併し、ワタミフードシステムズに商号変更。ワタミの介護(現・SOMPOケアネクスト)を損保ジャパン日本興亜HDへ売却、ワタミフードシステムズを吸収合併。2016年自社株約4%を神明ホールディングスが取得し、資本・業務提携。
【ブランド】居食屋「和民」、ミライザカ、三代目 鳥メロなど
8位鳥貴族:10億(単独)
焼鳥をメインとする居酒屋系焼鳥屋「じゃんぼ焼鳥 鳥貴族」を展開。「鳥貴(とりき)」の略称で親しまれ、2017年11月には567店舗を展開。「お客様を【貴族】扱いする(大切にしていく)」「オシャレな名前にする(女性客を増やす)」という2つの狙いから。社長の息子(大倉忠義)の所属グループである関ジャニ∞よりもマークを入れるのが先であり、両者には全く関係はないという。
【ブランド】鳥貴族
9位ハブ:7億9808万(単独)
英国風パブチェーンのHUBと82ALE HOUSEの経営を行う企業。ロイヤルホールディングスグループ。ダイエーの創業者である中内功はイギリスにおけるパブ文化を日本に持ち込もうと考えた。中内の考えるパブ文化とは、日本の居酒屋文化が「食べながら飲む」スタイルであるのに対し、パブ文化は「飲みながら会話する」スタイルであることだった。長居はせずに、1杯か、2杯飲んでその日、1日をリセットし、明日の活力にする場である。「キャッシュオンデリバリー」(カウンターで客が注文を行い、その際に支払い、精算を行ってから酒を受け取って飲むスタイル)を取り入れた。「オーダー制のほうが客単価が上がる」という意見もあったが、「1杯を飲んで空になった後でも居続けられるような店のほうが再訪する客も多く結果的には売上が増える」という考え方から、キャッシュオンデリバリーが採用された。1986年には事業再編成となり旧会社は同じくダイエー子会社であった株式会社キャプテンクックの一部門にとなった。1998年にはダイエーが資本金を投入し、ダイエーホールディングコーポレーションの子会社として株式会社ハブが設立。2002年にはダイエーが保有する株式会社ハブの株式を村さ来本社(フード インクルーヴ、現:ジー・テイスト)・加藤義和(加ト吉(現:テーブルマーク株式会社)元社長)・21LADYに譲渡。2017年2月期の時点では18期連続増収を記録しており、2017年4月には100店舗を達成している。
【ブランド】HUB
10位大庄:6億1913万(連結)
「はい!よろこんで!」という受け答えで知られ、2010年12月よりスタートしたTwitter特設サイトの名称も、これをもじって「ハイ! よろこんでナウ!」としている。Twitterでは全国600人以上の店長が個々の店舗のサービス状況についてつぶやいている。また、外食企業では非常に珍しく、正社員雇用を促進し外食企業の中では従業員の正社員比率が最も高く創業から現在に至るまで人員リストラを行っていない。1973年3月 – 千代田区に大衆割烹「庄や本家店(庄や1号店)」開店。1989年9月 – 有限会社大庄を吸収合併し、現社名に変更。本店を大田区に移転。1999年8月 – 「株式会社木戸商事」等を吸収合併、直営店323店舗に。2014年8月本社を大森シティビルに移転。旧本社ビルと敷地をヒューリックに売却。平辰社長が相談役に退き、長男の平了寿副社長が後任として昇格。
【ブランド】庄や、やるき茶屋、日本海庄や、うたうんだ村、大庄水産など
居酒屋業態の経営、開業についてのここだけの新常識
若者のビール離れ、アルコール離れはなぜ起きているのか?
若者のビール離れだけではなく、アルコール飲料自体を避けてきている傾向にあります。会社の飲み会を避ける、健康志向、SNSでのコミュニケーション、給与低下や将来への経済的不安など、理由は様々あるかと思います。
若者のビール離れ、アルコール離れはなぜ起きているのか?
日常食か?非日常食か?の二極化
毎日のお腹を満たすための食事(日常食)と取引先との会食や家族の誕生日などの高単価な食事(非日常食)の二極化が進んでいます。居酒屋も激安居酒屋もしくは海鮮、焼鳥などサービスが充実した専門居酒屋が売上を伸ばしています。私ども飲食店デザイン研究所では、日常使いやすい非日常空間を目指しております。
都心部の商業立地か?ちょっと離れた住宅立地か?
都内の一極集中は今後は少し緩和されるかもしれません。テレワークにより今までは朝と夜のみ多かった住宅地の人口も、昼間も増えてくる可能性があります。また、東京駅、上野駅、新宿駅や渋谷駅、池袋駅のようなターミナル駅は、少しづつ避けられるかもしれません。そこに集まるのは、地方や海外からの観光客がメインとなり、都内の働いている人々や学生、住んでいる人々は少しずらした駅で集まるようになりそうです。元々、中目黒、恵比寿や六本木などに集まっていたのは人々も同じ感覚では有りましたが、それがもう少し広範囲で広がる可能性があります。
そこで乗降車数の多い駅の住宅地は、今後の出店が集中しやすくなるかもしれません。東急線、小田急線、京王線、西武線といった私鉄での人気な駅が狙い所です。さらには、私鉄同士で乗換駅となっている駅です。テレワークや住宅地区でのオフィス移転が進めば、そういったところも集まりやすいエリアとなります。そう考えれば、都内の一等地でなくても家賃を抑えながら無理なく飲食経営が出来るようになるはずです。
専門系居酒屋の方が分かりやすく、本当に集客力があるのか?
焼鳥、おでん居酒屋、海鮮居酒屋など専門特化した居酒屋が増えてきました。何を食べたいのか?わかりやすくなったのかもしれません。それは、人々のニーズが多様化してきたからかもしれません。チェーン展開していた総合居酒屋は、何でも食べれてそれぞれ好きなものを食べるのが主流でしたが、「美味しい焼鳥を食べに行こう!」「生簀があるお刺身を食べに行こう!」とより専門的にしたほうが美味しい!というイメージが定着してきました。ではこれからはどうでしょうか?
これから求められる居酒屋とは?
居酒屋で求められる本質は?
そもそも居酒屋はいろんな和食が食べれて、飲めるて、コミュニケーションをする場所であるはずです。その本質を残しつつ、今の人々が求めるものを探す必要がります。これからの人々は居酒屋に何を求めるのでしょうか?既に実践してきているお店もあります。いち早く時代のニーズに合わせてきたほうが生き残れるからです。
次の時代、どんな居酒屋が生き残るのか?
飲食店デザイン研究所が考えるこれからの居酒屋は、利用シーンから考える飲食店づくりです。事例を挙げてみたので、是非ご参考にしてみてください。
栄養バランスも考えてくれている居酒屋
ノンアルコールの居酒屋
テイクアウトも併設する街の居酒屋
テレワークの人は家で飲むときのテイクアウト
家の近くで家族で飲むファミリータイプの居酒屋
赤提灯のお店は観光名所へ
ファーストフード型のセルフ型の居酒屋
キャッシュオンで支払える居酒屋
キャッシュレス、オーダーなどのIT化が進んだ居酒屋
地元の人しか来ない隠れ家的居酒屋
これから居酒屋開業するために気をつけるべきこと
どんな人が居酒屋に来るのか?ターゲット設定
A昔ながらの居酒屋好きな50代以上の世代とそれを知らない20代の若い世代
Bアルコールが飲めないけど、居酒屋の雰囲気が好きな30代の女性
Cたまには仕事終わりに仲間と集まれる隠れ家居酒屋
このようにまずは、あなたが目指すべき居酒屋に来る人のイメージをしてみます。
その人々はどんな場所で飲むのか?
A下町を中心とした昔ながらの街
Bオシャレなイメージがあるあこがれの街
C都内から少し外れた山手線の外側の駅
このようにお客様イメージ(ターゲット)から立地イメージをたてていきます。
居酒屋に適応した物件とは?インフラの確認
物件が見つかれば、そこで問題なく完成するかのチェックをします。そこでのポイントは次の3つです。
- ダクト、排水配管の大きさ、室外機置き場など設備に関する調査
- 看板の設置位置の確認
- 周辺住民や店舗とのトラブルになりそうな臭いや騒音の確認
大きくは上記のポイントをまず抑えましょう!
居酒屋開業に必要な資金は?
物件はスケルトン渡しの15坪の物件を想定します。(すべて税抜)
内装費は60万/坪は見ておきましょう!15坪×60万円=900万円
家具は15坪×1.5席/坪=22席想定
椅子22席×2万円=44万円(飲食店用の最低限スペック)
テーブル11卓×3万円=33万円(飲食店用の最低限スペック)
家具代の合計77万円
ディスプレイ費用 15万円
厨房機器 250万円(居酒屋に必要な最小限度の機器)
施工費合計は、1242万円
設計費 10%想定 124万円
設計施工費合計 1366万円×消費税10%=約1500万円
上記の予算取りをスタートにしておけば、ある程度自由が効く設計ができるはずです。予算が足りない場合は内装費の坪60万円を下げていきます。この費用は設計によって大きく変わってきますので、担当のデザイナーとよく相談しながらデザインをコントロールしていきましょう!
居酒屋事例
昜木屋ようきや
炙りと旬菜 旨い酒 ひで
大衆バル 鶏ットリア
まとめ
色々とお話ししましたが、これからの時代の居酒屋は、下記の3つのポイントを考慮して作るべきです。
①誰でもできるコミュニケーションツールを作る
②美味しい居酒屋料理の基準値を決める
③機械でもできることは、ITに任せる
重要なポイントとして、ぜひ覚えておきましょう。