また来たくなるお店の方程式を知った上で、お店づくりをする方が良い!
また来たくなる店舗の条件
まずは結論から!また来たくなる店舗設計の方程式は、
また来たくなる度合い>支払ったコスト
まぁ、あたり前といえばあたり前ですよね。また来たくなれば、来ますからね。そして、また来たくなる度合いは、どのように決まってくるのでしょうか?
また来たくなる度合い=空間の印象+料理の美味しさ+店員とのコミュニケーション
となるわけです。これは、開業予定者や店舗開発する上で、店舗開業する前に知っておくべきことだと思います。
空間の印象
また来たくなる要素の一つである「空間の印象」とは、どのように決まっているのでしょうか?
空間の印象=店舗デザインのインパクト×マイナスのデザイン
やはりお店の雰囲気って重要です。
「あの店はオシャレだから」
「あの店はいつも賑わっていて」
「あの店はとても落ち着くから」
といったように、店舗デザインが来店目的になることが多々あります。これが「店舗デザインのインパクト」です。統一された世界観であったり、空間が美しかったり、歴史的な記憶から来る懐かしさや憧れの空間デザインであったり、ゴージャスで非日常的なインパクトがあったりと、理由は様々です。
それに対して、エアコンの風が当たって不快、ドア付近の足元の風が寒い、通路の人の動きが気になり落ち着かないなど、機能的にマイナスなポイントを「マイナスのデザイン」といいます。
空間の印象は、この2つの掛け合わせで成り立っています。
どんなにオシャレな空間であっても、窓の隙間風がずっと不快で食事どころでなければ、印象はマイナスになってしまいます。逆に機能面は完璧でも、店舗デザインが平凡であれば、記憶にも残りません。要するに、店舗デザインをプラスにして、機能的なマイナス面をなくしておけば良いということです。
料理の美味しさ
やはり飲食店は、食事をしに来ています。料理やドリンクが美味しい必要はあります。この根底がくづれてしまうと、他が良くても人気店舗にはなりません。
店員とのコミュニケーション
印象に残るのは店主やスタッフとの会話です。それは、料理説明やワインなどの知識を与えてくれることにより、店舗の信頼は深まります。ポイントは3つです。
- 話を聞いてくる
- 知識や情報を提供してくれる
- 仲良くなってくれる
ディナーの2時間の中で、お店との関係性が生まれるかどうかです。ただ、食事をして変えるだけなのか?体験をして関係性が生まれて帰るのかでは、雲泥の差です。実は今後の飲食店は、このアミューズメント性が鍵を握っているのではないかと言われているほどです。
立地は重要だが、気にする必要もない理由とは?
行くまでの労力は、また来たくなる度合いに比例する!
また来たくなる店舗づくりの2つ目は、立地です。立地が良ければお客様がくる!という時代ではなくなりました。スマホで場所はすぐ調べられるからです。そして、わざわざ来る店舗は次の方程式で成り立ちます。
また来たくなる度合い=行くまでの労力
要するに商圏が広がるということです。また来たくなるお店というのは、多少駅から遠くても、自宅と通勤の通路から外れていても、時間と交通費をかけて来店されるのです。
行くまでの労力=時間+交通費
また来たくなる度合いが大きければ大きいほど、行くまでの労力をかけるということです。
そう考えてみますと、立地より大切なことは、前項にあげたまた来たくなる度合いの方が重要ということになります。
立地からターゲットを決める?
よく本末転なことを言う人がいます。
「まだ物件が決まっていないから、ターゲットが決まらないんです」
これっておかしな話だと思いませんか?飲食店を数多く作ってきた飲食経営者であれば、わかるのですが、初回出店のオーナー様からよく聞きます。
飲食店ブランドを多数持っていれば、物件が決まれば、その立地あったターゲットを持っているブランドを展開すれば、うまく行く確率が高いと言うのは分かります。しかし、これから初めて開業する場合は、場所よりもやりたいことを優先すべきなのです。
「この料理をみんなに食べてもらいたい!」
「この地域の住民が集まれる場になりたい!」
「外食ビジネスで成功させる!」
など、やりたいこと、夢があるからこそ開業に踏み切ったはずなのです。外食は誰に何を食べてもらいたいか?と言うシンプルな問いに答えているだけなのだと思います。
小規模店舗なら物件はどこでもいい?!
10~30坪の小規模店舗は、席数は15~60席程度しか取れせん。東京の人口は、どの駅もかなりの乗降者数があります。(ここでは地方や乗降者数、住民人口が少ない地域は除きます)その中には様々な思考の人々がいます。例えターゲットを一人の人物像に絞ったとしても、同じような趣味思考があるグループが存在します。その人々が来てくれるだけで、お店に人は埋まり始めます。
ようするに、立地にこだわるより、料理やサービスなど商品力や、同じ考え方を集められるような世界観のある店舗デザインにこだわった方が、集客力を伸ばしやすいと言うことです。
仲良くなったもん勝ち!記憶に残らなければ意味がない。
繁盛店の共通点は?
最後のポイントは店舗とお客様の接点です。繁盛店の共通点はファン(リピーター)がついていることにあります。ファン獲得には継続的なコミュニケーションが必須になります。この方程式が成り立ちます。
継続的なコミュニケーション=接触回数×出会った日からの時間
接触回数を増やしていくには?
初めて来店された方からお店側から接点を作る必要があります。LINEやInstagram、FacebookなどのSNSのつながりからスタートします。初めの登録は、デザートをサービスしたり、次回来店時の特典を付けたりと、お店側からのプレゼント攻撃です。人はタダでもらうと、やってあげなくては!と思ってしまう心理的効果が生まれます。顧客情報やこれからの接点を作るために、投資をしていきましょう!
出会った日からの時間
昔からの同級生や知り合いはなぜか心を許してしまいませんか?出会った日からの時間はとても大切です。長ければ長いほどその効果が大きくなっていきます。その間、定期的なコミュニケーションや店舗活動を報告していくことで、その効果はさらに大きくなっていきます。お客様と昔ながらの仲間になっていくイメージです。
まとめ
また来たくなる人気店舗をデザインするために、実行すべき重要なポイントは
1.空間の印象+料理の美味しさ+店員とのコミュニケーション=また来たくなる度合い>支払ったコスト
2.また来たくなる度合い=行くまでの労力=時間+交通費
3.継続的なコミュニケーション=コミュニケーション数×出会った日からの時間
上記の3つのポイントを実行すれば、コスパが良い!行きやすい!長年の付き合いだから。とまた来たくなる店舗への繋がっていきます。