飲食店で使われるレザーとファブリック
イスが汚いとお店のイメージダウンに繋がる?!
店舗に入って自分が座る座面が汚ければ、誰だって嫌なはずです。しかし、座面こそ一番汚れやすい場所でもあるのです。コーヒーをこぼしたり、子供にご飯を与えようとしてこぼしたり、酔っ払ってコップを倒したりと、飲食店では様々なシーンで汚れてしまいます。
そこで今回は、よく汚れるベンチソファーやイスの座面のメンテナンス方法やマテリアル(仕上材)の特徴を知っていただけたらと思います。
飲食店で使われるのはレザー(革)?ファブリック(布)?
飲食店の椅子は、レザー(革)とファブリック(布)、アルミ、籐などが使われます。そのなかでも特にレザーかファブリックとなり、汚れやすさメンテナンス性からレザーが選ばれやすいです。特に合成レザーは金額的にも抑えられるので採用されやすいです。レザーよりファブリックが良いのは長時間座っていると蒸れないところです。高級なレストランやホテルラウンジでは、座り心地をとても大切にしますので、ファブリックが採用されます。
店舗づくりでどのレザーを選べばよいか?レザーの性能
レザーって、よくボロボロになりませんか?
基本性能のある家具用レザーは、10年間耐久すると考えています。レザーと一言でいいましても、本皮、ポリウレタンレザー(PU)、ビニールレザー(PVC、塩ビ)とあります。そのうちポリウレタンレザーとビニールレザーを合成レザーと呼んでいます。合成皮革でよく起こる現象としまして、ベトベトになったり、ひび割れてボロボロになります。
準耐アルコール機能ってなに? 耐アルコール機能ってなに?
ひび割れてボロボロになぜなるのでしょうか?PVCレザーは元々硬いPVC樹脂を柔らかくするために可塑剤という物質を添加しています。レザーから出てしまうと、レザーが元の硬い樹脂に戻ってひび割れてしまうのです。また、アルコールは可塑剤を呼び込んでしまいます。それもまたレザーから可塑剤が出てしまいます。その対策をしたものが耐アルコール機能レザーで、簡単に言うと、硬化やひび割れを抑える機能なのです。
レザーの種類と特徴
レザー |
PVC、ポリ塩化ビニル、塩ビ |
軟質塩化ビニル |
使用中に 油分やアルコール類を長期間接触していると硬化します。日本のもので、寒冷地でも温暖地でも形而変化に耐えられるように、特殊配合されているものもあります。耐アルコール仕様や耐油仕様でも耐えれるものもあります。海外品は安価ですが、汚れに対する対応がされていないものもあるので、よく調べる必要があります。 |
合成皮革・人工皮革 |
PU、ポリウレタン、柔らかいタイプをソフトレザーと呼びます。 |
家具調は高耐久10年以上 |
軟らかく、肌の様な風合いが出せます。樹脂が劣化するスピードが速いです。それに対応した商材もありますがコストが上がります。 |
本革 |
動物皮革 |
牛、豚、鹿などの動物革 |
本物の風合いが出るので、末永く使えばつかうほど味が出るのが特徴です。傷が付きやすいので、アクリル樹脂やウレタン樹脂で顔料膜や塗膜(トップコート)が施されるものが大半です。長く使用するならば、メンテナンスはレザーや合成皮革より頻度高く、丁寧に行う必要があります。 |
合成レザーを長持ちさせるお手入れ方法
日々の清掃は乾拭きで!
ビニールレザーは、から拭き→水拭き→水で希釈した中性洗剤が基本となります。
ポリウレタン(PU)レザーは、しっかりと乾いた布で水分を拭き取り、水分が残らないように注意が必要です。
本皮は、汚れを落とし、革を乾かした後に保護クリームを塗りこむ事で革特有の素材感や光沢を長持ちさせることができます。
水ふき以外の清掃方法
・アルコール
アルコールでの清掃は、アルコールの使用により、硬化や、ひび割れすることがあります。
・次亜塩素酸
漂白作用がありますので、商品に白化(色褪せ)が生じることがあります。
・消しゴム
消しゴムを用いて、少しずつ様子を見ながら汚れの付いている部分を擦っていきます。消しゴムで消える後は意外と多いものです。
・メラミンスポンジ
激烈に汚れが落ちるということで知られるメラミンスポンジ。こちらに水を含ませて、少しずつ軽い力で様子を見ながら擦っていきます。
張替えコストと時間はどのくらいかかるのか?
コストは配送や数量が影響する?!
イスやソファなどの家具は、大きさが大きいので配送料もかかってきます。ですので、家具の個数が多ければ一個あたりの負担するコストがさがるので、お得になってきます。生地も多くろれるので、効率が上がってきます。
結局一脚あたりいくら?
一脚での単価でだすと、かなり高額になります。イスの形状にもよりますが、一脚10000円かかったとします。それに配送料など含めれば、「買ったほうが良い!!」ということになります。そもそも、そのイスの価値がどのくらいあるのか?をよく考える必要が出てきます。