専門家でなくても大丈夫!内見時に飲食店ができるかどうかを判断する現調方法!

この物件で集客はできそうだが、建物的に本当に大丈夫なのか?

現調で何を見たら良いのかわからない!

初めての内見のときに、まずはその場所で飲食ビジネスが成り立つかどうかを見に行くはずです。その時点では、どの内装業者に依頼するかも今っていないことがほとんどです。しかし、せっかく行ったので、簡単に建築的なことも見ておけば一石二鳥です。

しかも、もしかしたら飲食店が出来ない物件かもしれません!色々進めた結果、内装業者と一緒にいったら、

「これはかなりお金かかりますよ~」
「そもそも大きな容量の厨房機器が置けませんよ~」

など厳しい意見をいただく前に、事前にメールや電話で相談できる材料を持っておくべきなのです。そうすれば、プロジェクトもスムーズに、労力も時間も取られないのです。

物件によってなぜ内装工事費が大きく変化するのか?

「排気量が大きいのでダクトが設置必要だけど、そのルートが難しい!」
「エアコンの室外機の置き場が狭いので、エアコンの強さが大きく出来なく、屋上や物件から遠くの壁に設置しなくてはいけない!」
「電気容量が足りないので東京電力にお願いするには、コストもスケジュールもかなり掛かる!」

など、物件が持つインフラ状況によって、飲食店の設備工事費はかなり上下するものです。これらを無視してプロジェクトを進めると、予算組が大きく計画とズレるケースは多々あります。

プロジェクトが進む前の初期段階で、よく調べておくことをオススメします。

専門家に任せすぎない!オープン後に問題がおきるのはインフラ関係。最低限度の知識を!

「そんな専門的なことは、専門家に任せておけば良いんじゃない?」

確かにそのとおりです。しかし、内装業者といっても知識や経験は様々です。しかし、任せておいて、問題が起きやすい設計や施工になってしまっていれば、後からは直せません。

しかも、オープン後に現場で即座対応しなくてはいけないのは、現地スタッフです。業者を呼んでも、到着まで時間はかかります。ある程度の物件のインフラ状況を知っておくことで、慌てず対処できることも数多くあります。

内見時に注意すべき!物件の現調のポイント

では、初回の内見時に何を見ておけば良いのでしょうか?具体的にご説明いたします。

現調で何を見たら良いのかわからない人必見!インフラ確認だけしておけば問題ない!

問題が起こりやすく、かつコストに影響を与えるのは、インフラです。

飲食店におけるインフラとは、電気設備、給排水設備、ガス設備、換気設備、空調設備、消防設備です。そのうち全て確認するのではなく、写真でとっておいたり、ちょっと図っておいたりするだけで、判断スピードが速まります。判断自体の材料を一部調べておくということだけでも、今後のプロジェクトの進み方が変わってきます。

ガスと電気容量は、写真を取ればOK

ガスと電気の容量が足りないのは、コストだけではなく、スケジュールが大きく変わってきます。3~6ヶ月待ちということもあります。これは東京電力や東京ガスの業者の予定が、忙しすぎで中々来てくれないことがあります。そうすれば、いくら内装工事業者が急いでやっても、完成はしません。結果、引き渡しも遅れることになります。

ですので、調べることはこの2つ。

  1. ガスメーターの写真を撮って、繋がれている管の太さを測っておく
  2. 分電盤(動力と電灯)の2つの写真を撮っておく

これを専門家へメールしておきましょう!

排水管の太さを測ればOK

排水管は75φ以上あればOKです。トイレの排水が一番太く必要です。それさえあれば、他の雑排水は合流させて排水すればいいからです。もちろん建物によって、雑排水と汚水が分かれている場合がありますが、そういった物件ですと配管の径を気にするあまり必要はなく、ほぼ太い排水管が来ているはずです。

では、排水管は75φ外形89mmほどあります。ですので、メジャーで測ってみてください。89mm以上あれば、問題は起きづらいです。

また、余談ですが、その建物にある排水に厨房機器やトイレ、手洗いなどを接続するので、あまり遠いと排水づまりの原因になります。プランニングの際にはある程度制限が出てくるはずです。ただ、床の高さをいくらでも上げて良ければ、自由度はかなり高くなります。

600角のダクトを開ける場所があればOK

外壁に600mm×600mmの穴が空いていれば、大抵の排気ダクトは問題ありません。排気と給気それぞれ一つずつで、合計2つは必要です。鉄筋コンクリート造の場合は、壁も構造の一部の場合が多いため、開口を掛けるのが難しいことがあります。木造や鉄骨造の場合の方が、比較的用意に開口することが出来ることが多いです。ビル側の管理会社と打ち合わせをすべきポイントです。

エアコンの室外機おければOK

エアコンの室外機の置き場をビル側の管理会社に聞いてみましょう。屋上や建物と建物の間の敷地やバルコニーなどに設置することが多いです。そのスペースや置いた時の前のスペースが空いているかどうかで、エアコンの効き方が異なります。

プロジェクトをスームズに進めるために、設計者へ伝えるべきポイント

下記の項目を調査することで、プロジェクトがスピーディーに進み、その物件を契約するのか?他の物件を探すのかも、判断しやすくなります。最低限下記の項目を調べておけば、プロジェクトが進めそうなのか?それとも無理なのかを判断することが出来ます。

項目

調査箇所

写真撮影

空間の展開写真(各壁の正面)、分電盤(動力、電灯)、ガスメーター、給排水、ダクト開口、エアコン室外機置場、サイン設置位置

寸法を測る

ガス配管、排水の配管、ダクト開口、天井高さ

管理会社に聞く

建築図面、設備図面、看板設置範囲

まとめ

内見時に飲食店ができるかどうかを最低限判断するポイントは

ガスと電気容量は、写真を取ればOK
排水管の太さを測ればOK
600角のダクトを開ける場所があればOK

エアコンの室外機おければOK

この4つのポイントを確認できれば、後は専門家にお任せでスムーズに物件取得の合否を判断できます。

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