大阪北浜イタリアン 飲食店デザインの極意:魅せる空間が売上を左右する 【店舗デザイン研究】

はじめに

飲食店の成功を左右する要素の一つが「空間デザイン」です。美味しい料理や優れた接客だけでなく、店舗の雰囲気レイアウトが、お客様の満足度やリピート率を大きく左右します。今回は、実際に訪れた大阪・北浜の人気イタリアン「プロシュッテリア レパッツァ」を例に、飲食店のデザインにおける重要なポイントを解説していきます。

店舗の第一印象が決め手!「入りたくなる空間」とは?

「プロシュッテリア レパッツァ」は、大阪市中央区のオフィス街にある隠れ家的なイタリアンレストランです。ビルの2階に位置し、非常階段を上がる必要があるため、初めて訪れる人にとっては少しハードルが高いかもしれません。しかし、この「隠れ家感」が、訪れる人に特別感を与え、リピーターを生み出す要素になっています。

【ポイント】

  • 立地や入り口の設計:わかりやすいサインや照明で「入りやすさ」を演出する
  • 隠れ家感の演出:アクセスの不便さを逆手にとり、特別な空間であることをアピール

空間デザインの魅力:「昼と夜で変わる表情」

店内に入ると、窓ガラスいっぱいに広がる開放感のある空間が広がっています。特にランチタイムは自然光が豊富に入り、女性客を中心に賑わっていました。しかし、店内の赤い壁面シャンデリアの装飾が、夜になるとガラリと雰囲気を変えることが予想されます。

【ポイント】

  • 昼と夜で異なる雰囲気を作る:照明やインテリアの使い方で、異なる時間帯に魅力を持たせる
  • ターゲット層を意識する:ランチはOL向け、ディナーは大人の隠れ家風といったコンセプト設計

「居心地の良さ」が売上を左右する!レイアウト設計の考え方

座席レイアウトも重要なポイントです。「プロシュッテリア レパッツァ」では、窓側にテーブル席、壁側にソファ席を配置し、中央にはシャンデリアが映えるテーブル席が設けられています。しかし、中央のテーブル席はやや落ち着かない印象がありました。

【ポイント】

  • レイアウトの工夫:窓際や壁側は人気席に、中央席の魅力を補うために装飾を加える
  • 照明の活用:シャンデリアやペンダントライトを配置し、視線を上に引くことで、中央席の居心地を改善

小規模店の導線設計:「シンプルな動線」がオペレーションを支える

「プロシュッテリア レパッツァ」は、小規模店ながら導線計画がシンプルにまとまっています。奥にクローズドキッチン、正面にディシャップカウンターがあり、スムーズなオペレーションを実現していました。また、ランチのドリンクはセルフサービスになっており、スタッフの負担を軽減する工夫がされています。

【ポイント】

  • コンパクトな店舗設計:厨房とホールの動線を整理し、スムーズなサービスを実現
  • セルフサービスの導入:ドリンクバーを活用し、少人数オペレーションでも効率的に運営

「客層を意識したデザイン」がリピート率を高める

この店舗は、近隣で働く20~30代の女性を中心に人気を集めていました。客層に合わせたデザインやメニューの工夫がリピート率を高める要因となります。

【ポイント】

  • ターゲットに合わせたデザイン:女性客が多いなら、インスタ映えする装飾やナチュラルな色使いを意識
  • 回転率と居心地のバランス:カフェ感覚で長居できる空間と、回転率を意識した席配置のバランス

料理とデザインの関係:「美味しさを引き立てる演出」

料理の提供方法や盛り付けも、空間デザインと密接に関わっています。「プロシュッテリア レパッツァ」では、ポーションが小ぶりでオシャレに盛り付けられ、スタッフが丁寧に説明してくれることで、料理の魅力が最大限に伝わっていました。

【ポイント】

  • 料理の見せ方と照明の調整:照明の色温度を調整し、料理がより美味しく見えるように工夫
  • スタッフの接客もデザインの一部:料理の説明がしっかりしていると、より高級感が増す

「価格と満足度のバランス」:適正価格をどう演出するか

今回の会計は二人で7000円、一人当たり3500円でした。コストパフォーマンスを考えると「まぁまぁ」といった印象でしたが、美味しさや雰囲気を考えると、リピートしたいと思わせる価格設定でした。

【ポイント】

  • 価格以上の価値を提供する:インテリアやサービスで「この価格なら納得」と思わせる
  • 演出次第で高価格帯でも満足度を上げられる:例えば、高級感のある食器やBGMの工夫

まとめ:飲食店デザインの成功ポイント

今回の訪問を通じて、飲食店のデザインが売上やリピート率に直結することが改めて分かりました。

【成功ポイント】

  1. 入りやすさと特別感を両立:隠れ家感の演出と、昼夜のアプローチバランス
  2. 昼と夜の表情を変える工夫:照明やインテリアで異なる時間帯に魅力を持たせる
  3. 居心地の良いレイアウト設計:人気席とそうでない席のバランスを取る
  4. 導線設計の最適化:少人数オペレーションでもスムーズに回る配置
  5. ターゲット層に合った空間づくり:客層の特徴を捉えたデザインとサービス

店舗デザインは、単なる「見た目」ではなく、売上や集客に直結する重要な要素です。これから飲食店を開業する方や、リニューアルを検討している方にとって、今回の事例が参考になれば幸いです!

店舗情報

店名 プロシュッテリア レパッツァ
住所 大阪府大阪市中央区伏見町2‐2‐10 谷ビル 2F
業態 イタリアン
客単価 ¥5,000~¥5,999
客席数 38

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