【人が集まる店舗デザイン】トーチ ドット ベーカリー

目次

物件情報

住所 東京都大田区西六郷1-2-14
駅徒歩分 JR線・東急線 蒲田駅 徒歩11分・京急線 雑色駅 徒歩11分
周辺環境 住宅立地
物件面積 80.55㎡(24.36坪)
店舗面積 80.55㎡(24.36坪)
厨房面積比率 20.71%
竣工時期 2014.12
席数 16席
席数/坪 0.66
全体予算 1000〜1200万円(内装のみ)
※実際にこの物件の内装費用とは異なります。
想定家賃相場 30万円/月
客単価 900円
月商(想定) 400万円
営業日 週6営業

トーチ ドット ベーカリーオーナーからの依頼の経緯・依頼内容

どのように飲食店デザイン研究所を知ったか?

ビックサイトで開催されていた外食の展示会にて飲食店デザイン研究所を知りました。その後、ネットのマッチングサイトに登録しました。その際に飲食店デザイン研究所からエントリーがありまして、是非会ってみようとお返事しました。

なぜ、飲食店デザイン研究所に依頼をしたか?

やりたいイメージがある程度固まっていましたので、それを各社へ依頼かけた所、デザイン面や対応力のある二社でとても迷いました。最終的にはコスト面で安かった飲食店デザイン研究所にしました。
デザインが他社より良かったです。話しやすさもポイントになりました。年代的に近く、同世代なので話しやすかったです。他の会社はお偉いさんの感じでした。また、パン屋というイメージの既成概念がある感じが合いませんでした。
オペレーションの話が他とちがいましたし、効率も考えてくれています。それにより差別化も出来てきたのもよかったです。他社は他のパン屋と同じような感じになりそうでした。

どのようなお店を目指すか

コンクリートや樹木などの素材感あるラフなお店を目指しました。それは、パン屋さんと言うと、白で明るくて木がたくさん使われたナチュラルな空間とは、差別化されたイメージを生みたかったからです。

依頼内容詳細

店名はどんな意味があるのですか?

トーチの松明(たいまつ)、どっとはIT社会を意味しています。

物件条件や地域は決まっていますか?

家賃は30万まで探していまして、8月末まで物件探しを予定しています。

どのようなお客様に来てもらいたいですか?

隣にフィットネスやドライビングスクールがあり、富士通の会社があるのでその方々が来て欲しいです。あとは、地元に住んでいる人がきてくれたらと思います。

物件はどのあたりで探していますか?

大田区は土地勘があるのが一番です。また、人が多くいますので、ここに作ろうと思いました。

蒲田という街はどう感じましたか?

個性的なパン屋がなかったです。また、駅前に大手パン屋が多いイメージです。

どのようなパンを販売するのですか?

ドライフルーツなどをつかったハード系の小型パンを中心に展開していきます。

どのような空間をイメージしていますか?

街にパン屋が沢山あるので、インテリアで差別化図りたいと思っていました。

ユニフォームはどのようなものを着ますか?

上は紺色のポロシャツでカジュアルにいきたいです。シティーベーカリーのイメージで、シックイメージを持ってもらいたいです。
アメリカのトラディショナルなイメージです。
店先にサイコロのような黒板とか可愛いイメージの小物が欲しいです。

飲食店デザイン研究所の提案内容

物件状況、街の周辺環境を見て注意したこと

蒲田駅から徒歩11分と一見条件が悪く感じます。しかも、上階が全て住居で、飲食店は当店舗のみなのです。

しかし、実際に街に行ってみると、自転車の通行量がかなり多かったのです。ここは、住宅地と駅を繋ぐ街の人が使う通勤や通学の道だったのです。

更に線路沿いなので、電車からの視認性はかなり高いのです。

パン屋という業態には、とても有利な立地といえます。

要望を受けて、何を一番ベストな提案だと考えたか

マーケット的な視点

蒲田駅周辺にはパン屋さんが多くありました。街の状況をを調べていくうちに、この立地でしかできないことも見えてきます。例えば、駅前のように人混みではなく、車などの交通量も少ない代わりに、自転車の交通量がかなり多い道に面していました。地元に住まわれている方がよく使っている道だからこそできることもあります。隣のドライビングスクールや近くの富士通の会社からも近いのも計画に盛り込んでいけます。ちょっと、静かに勉強したい学生さんもいそうでした。そのようなターゲットと立地からプランやデザインを構築していきました。

建築的視点

 

物件スケルトン状態がオーナーイメージと近かったため、出来る限りコンクリートの打ちっぱなしを残すようにデザインすることが条件になると思いました。これはコスト面もプラスに働きます。

次にパンを陳列する什器やインテリアは、建築の下地で使われる合板を使かうことで、素材のそのものを表現できると考えました。

外観から見ると、物件がセットバックしているので、前面道路を歩いていても店内は気付きづらいと思いました。そこでテラスを作り内外をつなげることで、店の存在を知らせると同時に入りやすい空間を作る必要性がありました。

具体的な提案内容

コンセプトストーリー

街のパン屋さんというだけではなく、人が集まるコミュニティ場になればという願いが伝わるコンセプトです。街の明かりをトーチ=松明で照らすというオーナーの想いも伝わらばと思っています。

どんな利用シーンがあるのでしょうか?どんなふうに使ってもらえるのでしょうか?そこで、何かを発見してくれれば嬉しいです。

「新しい 「!」 が生まれるパン屋さん」

1人で勉強して「!」

仕事で考えてて「!」

打合せをしてて「!」

ママ友でおしゃべりしてて「!?」

2人の時間で「♡」

テーブルの歴史感に「!」

街中にいきなり大木が現れて「!!?」

川のような流木に「!!」

みんなの「!」が憩いの森へと育てます。

柔らかい光に包まれながら落ち着いて物事を考えられます。恋人と2人の時間を、一人で仕事で考えてて、取引先と打合せをしてて。

松明をモチーフにした棚の機能を持つ間仕切りが個室対応を可能になっています。

ママ友でおしゃべりしてて、老夫婦が散歩途中に。

テラスと繋がるデッキは気軽に腰を下ろしてお話を楽しめる公園のような開放的な席です。

街中にいきなり大木が現れて「!」

道を通る人々の目を引き店内へ入ってみたくなります。

川のような流木に「!」

→川の流れをモチーフにした流木の壁面デザインはお客様に「あの~のお店」という印象を与えます。

木のカウンターテーブルの歴史感に「!」

→素材感・存在感のあるインテリアはお店全体の雰囲気を高めます。

プランについて

入口入った正面に、丸太をモチーフにした特徴的な什器を置くことで印象を与えます。右手にはコンシェルジュカウンターを用意し、パンの説明やお客様とのコミュニケーションの場を作っています。そのまま一枚板の無垢カウンターからパンを選びながら奥へ進むと、パンを作っている製造場所が見えます。オーブンから焼き上がるパンを見せることで、購入欲求を高めます。そのままレジカウンターに並べるような一筆書きの導線になっています。

パンを購入する導線とは別にイートインコーナーおよびトイレを配置しています。松明をイメージした柱にラフな棚が取り付けられています。食事をしているお客様と購入しているお客様の視線を遮るためです。また、夜になると、ライトアップされイートインコーナーの顔となり、また一つの飲食店としての、店構えが生まれます。

視点のデザイン

外からデッキが店内は続いていることが分かるデザインになっています。

外から店内に入った時の視線を什器に誘導しています。パンの製造コーナーも正面に奥に見えていて、出来立てをアピールしています。そのままレジカウンターへ行けます。

パンを購入すると、隣にテラスのベンチで腰かけられます。そして、ふと奥を見ると、棚越しに、客席が見え隠れしています。トイレは行く道はイートインコーナー越しの導線になっているので、次はイートインコーナーで食べてみたくなる効果を狙えます。

光の検証

昼の入口入ったシーン

夜の入口入ったシーン

昼の外観シーン

夜の外観シーン

パンの製造コーナーを引き立てるために少しスポットライトは中角にしています。そして商品やカウンターのみをスポットで照らしています。店内の壁面や床面の照度を什器やテラス、柱に間接照明を入れて照度をとっています。

昼は店内が外より暗くなるので、通りからは店内が見えづらくなります。そこで、テラスを作り、光を足元に入れることで、内外をつなげています。

コストコントロール

床、壁、天井といった内装には、ほとんどコストをかけていません。既存の建築具体がRC造でしたので、コンクリートの質感を最大限に活かしています。

パンディスプレイの什器の骨格を作る素材は最低限のコストで制作し、天板の木の無垢材にコストを集中させています。お客様の視線がパンに向かうときの背景が、天板だからです。

デザイン造作がないために、殺風景なイメージになってしまうので、同じ世界観のディスプレイを用意しました。雑貨は建築工事より割安なので、多く配置しています。

コストと出来上がった空間を見ていかがでしたか?

予想より抑えられたと思います。それは、内装だけではなく、流木の造作アートやブリキサインやコンクリートの鉢なども含めた金額で、出されていたので助かりました。

○他社の金額はいくらでしたか?

各社設計施工で、ざっくり1000万円前後でした。一社だけは1300万円の提案があり、デザインが良かったのですが、高すぎましたので除外しました。

スケジュール

内装デザインと同時にディスプレイの配置も合わせた検討をしました。通常より少し検討時間をいただき、毎回のご提案及び修正を繰り返しさせていただきました。施工は5週間工程でしたが、流木の調達に時間がかかり、一週間ほど伸びてしまいました。

スケジュールの進み方はいかがでしたか?

少し遅かったと思います。打合せが週一ぐらいかと思っていたが、10日に1回だったので、少なく感じました。空家賃が発生してしまいますので、もっとスケジュールは詰めたかったです。だが、提案が細部にわたり、それが良かったので、しょうがないと思いました。

完成後の店舗を徹底検証。「人の集まるデザイン」のノウハウ

入りたくなるデザインとは?

入口にフォトジェニックな大きな流木の木が目印になり、視線も足も引き寄せます。

テラスにベンチが並べられ、ふと座ってしまう感じになっています。そのテラスと店内が一体的につながっていますので、店内へ引き込みやすい空間になっています。

昼と夜では、まったく異なる顔を持つファサードなので、朝の通勤と家への帰り道での印象が異なり、二つの時間帯で入ってみたくなる効果を与えています。朝はパンを買って会社へ、夜はゆっくり本を読みながらコーヒーなどと、異なる利用シーンでの空間提供をしています。

また来たくなるデザインとは?

パン屋さんなのに、イートインコーナーがカフェのようにしっかり作られている点です。店内空間は一体的でありながら、棚で緩やかに分割しています。これは食べているお客様が、テイクアウトのお客様のことを気にならないようにしています。また、棚越しにイートインで食べているお客様を見せることで、「次は、食べて帰ろう!」と思ってもらえる販促にしています。

行きたくなるデザインとは?

間口を最大限に活かした正面看板は、電車から見えます。そのデザインは、長ーいパンにお店の機能を分かりやすく書いています。「パン屋が出来た!」と分かり、行ってみたくなる要素に繋がります。

店内に飾られた様々な流木は、目を引く特徴を与えています。パンの写真の背景でも、気になる特徴となり、ウェブサイトで見れば行ってみたくなるデザインとなります。

オープン後、人気店のカギとなる集客力

多くのお客様が来店している理由

蒲田駅周辺にハード系のパンをこのような雰囲気の空間で、食べられるお店は他にありませんでした。

商業地から少し離れた住宅地という場所が、落ち着ける所として、カフェ利用ができる点が、地域に馴染んだのかもしれません。

どんなこだわりが隠されているか

「パン屋が変わる、生活が変わる」をコンセプトに新しいパン屋を目指しています。パンのコンシェルジュデスクを作り、パンに関する様々なご要望やアドバイスしています。

朝昼晩と三つの使い道のあるパン屋

朝は、通勤前にお昼食べるパンを買って会社へ行くオフィスワーカーのためのパン屋。

昼は、ランチでママ会などを行えるようにカフェスペースを用意しています。

夜は、次の日の朝食やゆっくり一人で読書をしながら、コーヒーと小腹を満たすパンがあります。

それぞれの時間帯で利用を促し、いつでも寄れるパン屋にし、街を照らしています。

実際に行った人の口コミ

ちょっと行きにくいところにあります。蒲田駅からだと、西口からユザワヤや陸橋を通り抜けて到着。11分くらい。雑色駅からだと、駅を出て京急線と並行に京急蒲田方向に行き、左へ曲がってJRの踏切を渡り、さらにJRと並行して蒲田方面に向かって進むと到着。10分くらいです。
「松明(たいまつ)」という名を店名につけたベーカリーカフェです。
「文化の灯を絶やさずに後世に伝える。
日本で独自に発展したパン食の文化を後世に伝えていくことも当社の役割の一つです。
また、灯を継いでいくことで生まれる「繋がり」を大切にし、たいまつの火のように温かい社会作りに貢献致します。」(by お店HP)
2015年1月開店。
2017年8月には、JR大森から徒歩8分くらいのところに
2号店がオープンしてます。
店内は、30~35種ほどのパンが並び、2人がけの席がいくつかあります。テラス席もあります。
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パン催事だと「世田谷パン祭り」と
「木南晴夏の渋BREAD」くらいしか見ていませんが、出店はしています。
【購入】
・シャインマスカットのデニッシュ 280+税
・ミニデニッシュ(モンブラン・大納言・みかん・ベリー+カスタード)各90+税
このお店、ミニサイズもあり、デニッシュ類は充実していると思います。フルーツなどいろいろなものをのせています。
・ビーフカレーパン 210+税
ビーフは角切りで入っていて、だいぶ小さくはなっていました。トップに少しチーズもかかっています。
・クランベリー&クリームチーズ 180+税
ちょっと小ぶりな最大径7cmほどのパンです。クリームチーズが濃厚に感じました。
基本ベーカリーカフェなので、目新しいパンはそんなになく、種類も多いとは言い難いのですが、地域に根付いたカフェだと思います。また伺います。

LOVE KAMATA 50+50 Projectのポスターにも登場。開店三年にして既に蒲田を代表する名店です。蒲田駅南口から線路沿いに川崎方向に7~8分歩いた自動車学校の手前のマンション一階にある人気のパン屋さんです。もう何回も投稿していて今さら書くこともほぼ無くなりつつあるこちらのお店ですが、最近のトピックを二つ。

一つは大森店開店一周年を記念した感謝祭が7月末まで開催されています。蒲田本店、大森店で買い物をすると、有名テーマパーク入場券や日帰りバス旅行、トーチの商品券が当たるかもしれない応募券が配布中。自分的にはトーチの商品券が一番欲しい気がします。もう一つは蒲田東急プラザの開業50周年を記念したLOVE KAMATA 50+50 Projectのポスターにこちらのお店が取り上げられたこと。そのポスターにはCEOの川端さんといつものレジの女性が写っています。開業三年目にして既に蒲田を代表する存在になっていることの一つの証で、開業以来のファンとしては嬉しい限り。以上最近のアップデート二件でした。と終わる手もありますが、せっかくなのでパンのレビューも少しだけ。
何買っても美味しいこちらのパン屋さんですが、最近よく買うのは松明食パンの3斤ブロックです。スライスしたものより自分で好みの厚さに切ったばかりのものがやっぱり美味しい。松明食パンには角と山があって普段は角を買うことが多いですが、今回はたまにはと思って山を買ってみました。トーストとサンドイッチにして食べてみましたが、角に比べて気泡が縦方向に大きめに入ってよりふんわりしている感じ。てっぺんの部分がこんがり艶々に焼けて香ばしいのも好印象です。生地がきめ細やかな角も美味しいけれど、山もなかなか。どちらが美味しいかはその人の好みやその日の気分によるかもしれませんが、トーチの食パンより美味しいのはトーチの食パンだけかも。そんな気すらします。

近くにあったら日常使いしたいパン屋さん!蒲田ベーカリー。蒲田に行ったら訪ねてみたいと、ずっと思っていたパン屋さん、
『Torch.bakery(トーチドットベーカリー)』へ。駅から線路沿いをてくてくと。
駅からは少々歩くのだけれど、とっても賑わっているベーカリーカフェです。訪問した時間はちょうどランチのお時間。
限定5食という盛り合わせセットが気になるわ。
ちなみに、こちらはモーニングもあって、前日焼成のパンがブッフェで楽しめるらしいです。
パンの種類も多くって、シンプルな食パン、バゲットからお総菜系やデニッシュまでずらり並んでました。お腹と相談して、今回はランチセットではなくてミニデニッシュとコーヒーをいただくことに。
ちなみに、ベンチ席とテーブル席の2種類があって、
テーブル席利用の場合は、ドリンクのオーダーが必須と言うシステムになってました。

 

 

 

 

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