店舗情報
店名 | 食堂弐番 |
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住所 | 106-0031 東京都港区西麻布3丁目3−2 |
業態 | 居酒屋 |
客単価 | ¥8,000~¥9,999 |
客席数 | 個室4~6名、カウンター席 |
この記事を書いた理由
飲食業界で競争が激化する中、オーナーとして「どうすればお客様に愛される店を作れるのか」という問いは常に尽きないものです。そんな中、今回訪れた東京都港区西麻布にある隠れ家的な居酒屋「食堂弐番」は、飲食店経営のヒントが詰まったお店でした。本記事では、訪問体験を通じて学んだことを共有し、飲食店オーナーが実践できるアイデアを提案します。
食堂弐番は、築65年の古民家を改装した趣のある空間で、都会の喧騒を忘れさせる落ち着いた雰囲気が魅力です。
訪問のきっかけは芸能人?!
私が「食堂弐番」に興味を持った理由は二つあります。一つは事務所の隣という近さそれは六本木ヒルズからも近く、ちょっと人通りも少なくなるエリアだということです。そしてもう一つは、中田英寿さんがこの店についての記事を書かれていたこと。訪問後に、飲食店の評価基準を見直すきっかけにもなりました。「誰が訪れるか」がそのお店の価値を引き上げることを実感させられたのです。
外観・ファーストインプレッション
西麻布の高級住宅地にあるこの店舗。周囲はマンションやビルが立ち並ぶ中、突然現れる昭和の古民家はまるでタイムスリップしたかのような印象を与えます。このギャップ感が、食堂弐番の価値を引き立てていると感じました。
マンションのアプローチを抜けた先に、昭和の雰囲気を漂わせる一軒家。そのギャップが訪問者の期待感をさらに高めます。飲食店における周辺環境との差異そして、「第一印象」の重要性を改めて考えさせられる瞬間でした。
店内デザインと空間設計
食堂弐番の店内は、古民家特有の温もりをそのまま残そうとした店舗デザインが見て取れます。急な階段や畳の部屋、柱や壁の風合いなど、昭和の趣をそのまま残しており、新しいものは極力控えめに。壁にはラーチ合板が使われていました。
このデザインの魅力は、「古いものによせた新しいものを調和」です。特に、和室の個室は、古い日本家屋を思い起こさせる懐かしいディスプレイがそのまま配置されています。
メニュー・料理の印象
食堂弐番のメニューは、家庭料理と郷土料理、居酒屋料理という感じです。特に「カジキマグロのトロカツ」や、秋田の郷土料理が印象的でした。見た目はアットホームで、ほっこりする雰囲気がありながら、一品一品が丁寧に仕上げられており、味わいは家庭料理を超えたプロの域。なかなかそこが食べてみないとわからないとこです。
また、日本酒のラインナップも秋田の地酒を中心に豊富で、料理との相性を楽しむことができます。飲食店オーナーとしては、「地域性を活かしたメニュー構成」の重要性を感じました。
サービスと接客の魅力
スタッフの接客も魅力的で、レトロなインターホンを使った独自のシステムが取り入れられていました。このレトロ感がまた食堂弐番のテーマとマッチしており、空間演出の一環として楽しませてくれます。スタッフが素早く対応してくれる点も、サービスレベルの高さを感じました。
価格とコストパフォーマンス
会計は、3人で17,820円。一人あたり約8,900円という価格設定ですが、この場所、この料理、この雰囲気を考えれば納得の価格です。特別おしゃれではないものの、カジュアルな接待や普段使いにはぴったりなお店です。
飲食店オーナーへの学びポイント
立地とのギャップ感を演出する
都市のど真ん中で古民家を活用することで、訪問者に特別感を与える。このギャップが「発見の喜び」を生み、リピーターを増やします。
古民家や古いものの良さを引き立てる新しいデザイン
古さをそのまま活かすのではなく、新しいデザインで引き立てる。例えば、木材や合板を使った現代的な要素を加えることで、「懐かしさ」と「モダン」が融合した空間を作り出せます。
メニューに地域性を取り入れる
秋田の郷土料理を中心に据えたように、地域性を活かしたメニューは、お客様に特別感を提供します。地酒とのペアリングを工夫することで、さらに価値を高めることができます。
レトロな演出で差別化する
昔ながらのインターホンをあえて残し、接客システムに組み込むことで、他店にはないユニークな体験を提供。
まとめ:食堂弐番から学ぶ飲食店の可能性
食堂弐番の訪問を通じて、「立地とのギャップ感」「古民家の価値」「地域性を活かしたメニュー構成」「誰にきてもらえるか?」の重要性を改めて学びました。飲食店オーナーとして、これらの要素を自店に取り入れることで、新たな魅力を創出できるのではないでしょうか。
ぜひ、次回の店舗計画やリノベーション、メニュー構成に、この経験を活かしてみてください。