大阪福島 見たことない「ねぎま」?!焼鳥 赫色【店舗デザイン研究】

店舗情報

店名 焼鳥 赫色
住所 大阪府大阪市福島区福島3-14-9
業態 焼鳥
客単価 ¥6,000~¥7,999
客席数 20席

なぜこの店を選んだのか?

神戸でのプレゼンを終え、大阪支店の代表と「お疲れ様の一杯」を求めて焼鳥店を探すことに。
時間は19時、どこも満席で予約が取れない。電話で問い合わせても、「申し訳ありません、満席です」の繰り返し。
そんな中、Googleマップで「赫色」を発見。

選んだ理由

  • 評価が高く、クチコミ数も多い(安定感があり、初訪問でも安心)
  • Instagramの写真が美味しそう(ビジュアルから期待値が高まる)
  • 福島の路地裏エリアの焼鳥店(隠れ家的な雰囲気に惹かれた)

期待を膨らませながら、路地裏の一角へと向かう。

店頭の第一印象

小さな飲食店が軒を連ねる福島の路地裏。

街灯の下に、ぽつりと佇む「赫色」の控えめな看板。

「これは当たりかもしれない」と感じる静かな佇まい。

派手な装飾はないが、落ち着いた雰囲気が心を惹きつける。

ポイント

  1. 周囲の飲食店との調和があり、路地全体の雰囲気が良い
  2. 店頭はシンプルで、隠れ家的な高級感を感じる
  3. 店前の暖簾が落ち着いた和の演出をしており、入りやすい

暖簾をくぐると、すぐに炭火の香ばしい香りが鼻をくすぐった。

店内に入って感じたこと

「焼き場が主役の店だな」と感じるレイアウト。

炭火がゆらめき、焼き鳥がじっくりと火入れされている様子がカウンター越しに見える。

天井を見上げると、古民家の梁がそのまま活かされたデザイン

奥に進むと、テーブル席がいくつか配置されている。

スタッフは2名、落ち着いた雰囲気の男性が迎えてくれる。

店内のポイント

  • オープンキッチン × カウンター席メインの設計(臨場感がある)
  • 天井の梁を活かした古民家リノベのデザイン(和の温もりを感じる)
  • カウンター越しに焼きの工程が見える配置(視覚的な演出が魅力的)

客層と客入り

入店時の時間は19時過ぎ。

店内にはカップルが1組、私たちを含め4名ほど。

静かに食事を楽しむ人が多く、落ち着いた雰囲気。

ポイント

  1. 地元客がメイン(スタッフとの会話から常連が多い印象)
  2. 静かに食事を楽しむスタイル(大衆的な居酒屋とは異なる雰囲気)
  3. カウンター席がメインだが、奥にテーブル席もあり(2名~4名客に対応可能)

メニューとドリンク

メニューを開くと、焼鳥を中心に厳選された居酒屋メニューが並ぶ。

日本酒とワインのラインナップが豊富で、酒好きにはたまらない。

ドリンクの提供にはこだわりを感じた。

日本酒の徳利とお猪口が、真鍮のような重厚感のあるもの。

手に取ると、ひんやりとした感触とずっしりとした重量感が心地よい。

ポイント

  • 焼鳥がメイン、メニュー数は厳選(シンプルで分かりやすい)
  • 日本酒とワインにこだわり(焼鳥とのペアリングを意識している)
  • 酒器がユニーク(真鍮のような徳利とお猪口で特別感を演出)

料理の印象

お通しが3品、木のトレーに載せられて登場。

視覚的なインパクトがあり、思わず「おっ」と声が出る。

焼鳥は1本ずつ、カウンター越しに提供されるスタイル。

焼き立ての串を口に運ぶと、表面はパリッと香ばしく、中はジューシー。

炭の香りが絶妙に効いており、一口ごとに旨みが広がる。

ポイント

  1. お通しが華やかで印象的(木のトレーに3品、見た目も楽しい)
  2. 焼鳥は一本ずつ提供(ベストなタイミングで食べられる)
  3. 炭火焼きならではの香ばしさとジューシーな仕上がり

オペレーションとサービス

スタッフは2名。

カウンター内では、焼き場担当の男性が手際よく串を焼く。

ホール担当のスタッフは静かに、しかし細やかに客を気遣う。

注文後、料理が出てくるまで少し時間がかかるが、

お通しや冷菜がすぐ提供されるため、待ち時間は気にならない。

ポイント

  • 少人数オペレーション(厨房1+ホール1)(コンパクトながら安定した動き)
  • 「待つこと前提」のオペレーション(提供が遅れる分、序盤の料理提供で工夫)
  • 静かだが心地よい接客(距離感を大切にするスタイル)

会計とコスパ

会計は2人で14,250円(1人7,125円)

サイトの想定通りの価格帯(6,000〜8,000円の客単価)。

料理・空間・接客を総合すると、十分に納得できる価格。

ポイント

  • 客単価は約7,000円(価格帯に対して満足度は高い)
  • 料理・空間のバランスが良く、コスパを感じる
  • 「また来たい」と思わせる満足感

飲食店オーナー向けのポイント

  1. カウンター主体の設計で「ライブ感」を演出
    • 焼き台を中心に配置することで、視覚的な魅力を高める
  2. 古民家リノベの質感づくりが参考になる
    • ラーチ合板+グレーのオイルステインの仕上げが良いバランス
  3. 少人数オペレーションなら提供時間の工夫が重要
    • 事前の説明&提供の流れを工夫することでストレスなく待たせる
  4. 日本酒の提供方法でブランディング
    • 徳利やお猪口のデザインを工夫するだけで、特別感を演出できる

総評

「赫色」は、カウンター焼鳥の魅力を存分に味わえるお店だった。

焼き場のライブ感、落ち着いた古民家の空間、そして確かな焼きの技術。

飲食店オーナーにとっては、店舗設計・オペレーションのヒントが多い店だと感じた。

次回は日本酒をもっと飲み比べてみたい。

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