なぜ六本木でリピートする店なのか?
六本木という都会のど真ん中にありながら、「DESERT六本木」は、まるで地方の小さな隠れ家のようなアットホームな雰囲気を持つレストランです。ここでは、新鮮な牡蠣を中心に、本物の食材を活かしたシンプルかつ大胆なメニューが楽しめます。このブログでは、私が体験した「DESERT六本木」の魅力を、設計者としての視点を交えながらご紹介します。
1. 店舗の雰囲気と立地のギャップ
六本木といえば、洗練された都会的なイメージが強い場所です。しかし、「DESERT六本木」はその中で、まるで地方の小さな隠れ家的なレストランのような雰囲気を醸し出しています。お店は2階に位置し、隠れ家的なエントランスを持つ半屋外のテラス部分には炭焼き台が設置されています。ここで牡蠣が焼かれる様子は、通行人や訪れるお客さんに「美味しそう」と感じさせる仕掛けになっており、自然と期待感が高まります。
店内は、ヨーロッパの田舎の小さなレストランを思わせるデザインが施されています。木材を多用した素朴なインテリアや、暖かみのある色使い、やわらかな照明が、都会の喧騒から一歩離れたかのような、リラックスできる空間を提供しています。このアットホームな雰囲気は、特に女性に人気が高く、友人同士やカップルでの利用が目立ちます。
2. 生産者との深い関係性
「DESERT六本木」の最大の特徴の一つは、店長自らが日本各地の生産者を訪れ、その情熱を感じた食材だけを選んで仕入れている点にあります。これにより、食材の鮮度や品質だけでなく、その背後にある物語や生産者の思いも一緒にお客様に提供されます。
具体的な仕入れ先として、東京国分寺清水農園、千葉県房総の農家、北海道士別町、宮崎県西都市などが挙げられます。それぞれの食材が持つ独特の味わいを生かした料理は、素材の良さを引き立てるシンプルな調理法で提供されています。お野菜は大地のパワーを感じる濃厚な味わいが特徴で、肉や魚も生産者や漁師たちの情熱が伝わる一品ばかりです。
3. 選りすぐりの食材とシンプルな料理
「DESERT六本木」では、食材の質を最大限に引き出すため、料理はあえてシンプルかつ大胆に調理されています。例えば、北海道士別町から届く露地野菜のサラダや、房総千倉の漁師斉藤さんが提供する新鮮な魚を使ったグリル料理は、シンプルな調理法が素材の味を引き立てています。
メニューはカジュアルなイタリアン料理が中心で、アヒージョや生ハム、チーズなどのアラカルトも揃っていますが、やはり牡蠣がメインです。牡蠣は生、焼き、蒸しといった様々な調理法で提供され、どの料理もその素材の良さを存分に楽しむことができます。
料理は白いお皿にシンプルに盛り付けられており、これは素材の味をそのまま楽しんでもらうための工夫です。お皿の色や形、盛り付けのスタイルが、食材の魅力をさらに引き立てています。
4. 店内デザインと空間の使い方
「DESERT六本木」の店内は、シンプルでありながら効果的にデザインされています。クローズドキッチンの設計により、店内は落ち着いた雰囲気を保ちつつ、調理の音や匂いが店内に広がることを防いでいます。店内にはディシャップカウンターが見える形で設置されており、料理が提供される瞬間を顧客が目にすることで、期待感を高めることができます。
また、ワインセラーが店内の見える位置にあり、顧客がワインを選ぶ楽しみを視覚的に感じられるようになっています。シンプルに配置されたテーブルと統一感のある空間が、訪れる顧客に落ち着いた食事環境を提供しています。
5. お客さんの層と利用状況
「DESERT六本木」は、特に女性客に人気が高く、友人同士やカップルでの利用が多いです。私が訪れた日は14名ほどの来店客がいましたが、週末には予約が取れないほどの人気です。店内が小さいため、少人数での運営がスムーズに行われており、ディシャップカウンターを通じてシンプルに料理が提供されるオペレーションが効率的です。
6. ドリンクと料理の相性
ドリンクメニューには、豊富なワインが揃っています。料理とのペアリングを楽しむことができ、特にワインが好きな方には最適な場所です。季節ごとのオリジナルカクテルもあり、訪れるたびに新しい味わいを楽しめます。
7. コストパフォーマンスの高さ
この日のお会計は16863円で、二人で訪れたため一人あたり約8500円でした。ワインボトルを注文したため少し高めになりましたが、料理の質とサービスを考えると、非常にコストパフォーマンスが高いと感じました。これだけの新鮮な牡蠣を多く楽しめる点は、このお店ならではの魅力です。普通に飲んで食事を楽しむ場合、7000円ほどで収まると考えられます。
8. まとめ
「DESERT六本木」は、六本木という都会の中心にありながら、落ち着いた雰囲気で本物の食材を楽しめる非常に魅力的なレストランです。この店舗が持つシンプルでありながら効果的な空間デザインは、顧客にリラックスした食事体験を提供し、訪れる人々にまた来たいと思わせる魅力を生み出しています。
設計者としても、この店舗のデザインから学べることは多くあります。特に、食材の質と空間の調和がどれだけ顧客体験に影響を与えるか、また、シンプルなデザインがどれだけ効果的に働くかについて、多くの示唆を与えてくれるでしょう。
「DESERT六本木」は、都会の喧騒の中で一息つける場所であり、本物の食材の味わいを存分に楽しめる貴重な存在です。ぜひ一度、このお店の魅力を体験してみてください。
店舗情報
店名 | 豪快イタリアン食堂DESERT六本木 |
---|---|
住所 | 東京都港区六本木7-15-25 Roppongi 7thビル 2F |
業態 | オイスターイタリアン |
客単価 | ¥8,000~¥9,999 |
客席数 | 40 |