東京 赤坂の隠れ家「バー キサラ」―ミクソロジーで味わう非日常体験【店舗デザイン研究】

はじめに

赤坂の街には、多くのバーが点在しており、特別な時間を過ごすための場所がたくさんあります。その中でも、「バー キサラ」は、一度訪れる価値がある隠れ家的なバーとして注目を集めています。この日はクライアントとの食事の後、2件目としてGoogleマップで高評価のキサラを訪れました。赤坂の中心にありながら、隠れ家のような落ち着いた雰囲気が魅力のこのバーでは、ミクソロジーカクテルを楽しむことができます。今回は、バー キサラの空間デザイン、メニュー、サービス、そして全体的な体験について詳しくご紹介します。

店頭に来て、入る前の印象

バー キサラは、赤坂の街の喧騒から少し外れたビルの2階にあります。階段を上がり、ガラスのドア越しに見えた店内は、真っ暗な隠れ家的な雰囲気が漂い、その中で目を引いたのは間接照明。控えめながらも洗練された光が、内装の一部を照らし出し、高級感と居心地の良さを感じさせます。外からでもその空間の魅力を感じ取り、すぐに「ここにしよう」と決めて店内に足を踏み入れました。

入店時の体験と店内のデザイン

ドアを開けて一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んできたのは、ライトアップされたボトル棚です。バーカウンターの奥には、多種多様なボトルが並び、照明の当て方も絶妙。店内全体を見渡すと、カウンターを主体としたレイアウトで、奥には半個室のテーブル席やソファ席が控えているのが見えました。私たちは、店内の端にある2人席に案内されましたが、その席はまるで書斎のような雰囲気で、非常に落ち着く空間でした。

バー キサラの空間デザインは、全体的にレンガを基調としたオーセンティックなテイストが特徴で、まさに隠れ家感を演出しています。重厚感のあるレンガの壁と、柔らかな間接照明が絶妙に調和し、温かみと高級感が感じられる空間です。この空間は、外の世界を忘れてゆっくりとカクテルを楽しむのにぴったりな場所だと感じました。

プランの特徴

店内のレイアウトも興味深いです。入り口から入るとまず目に飛び込んでくるのはバーカウンターで、カウンター越しにミクソロジーを提供するバーテンダーの姿が見えます。ここでは、カウンター席でバーテンダーとの会話を楽しみながら、目の前でカクテルを作る姿を堪能することができます。

カウンターの裏手には、半個室のテーブル席とソファ席が用意されています。この半個室には、赤坂の街を見渡せるガラス張りのソファ席と、窓のない落ち着いた雰囲気のテーブル席があり、それぞれ異なる魅力を持っています。スタッフは親切に案内してくれ、次回利用する際の参考になりました。このエリアは、少人数のパーティーやプライベートな集まりにも適しており、空間の使い方が非常に柔軟です。

お客さんの雰囲気

この日の店内は、外国人と日本人の比率がほぼ半々で、私たち以外は全員カップルでした。10名ほどがカウンター席を利用しており、店内は満席状態でした。静かで落ち着いた雰囲気が流れ、カップルがデートに利用するのにぴったりな場所という印象を受けました。全体的にお客さんはリラックスしており、各自の時間を楽しんでいる様子でした。

ミクソロジーカクテルの魅力

バー キサラでの最大の魅力は、何といってもミクソロジーカクテルです。ミクソロジーとは、「Mix(混ぜる)」と「Ology(―論)」を組み合わせた造語で、クラシカルなカクテルとは一線を画す新しいスタイルのカクテルです。フルーツや野菜、ハーブ、スパイスなど、自然の素材をアルコールと組み合わせて作り出されるこのカクテルは、素材そのものの味わいを最大限に引き出し、視覚や嗅覚、味覚など五感で楽しめる一杯です。

今回、私は「IEP」というクラフトビールをモチーフにしたカクテルを注文しました。通常はジンベースのカクテルを飲むことが多いのですが、このカクテルはフレーバーも非常に強く、アルコール度数も高く感じました。パンチの効いた一杯で、普段とは違ったカクテル体験を楽しむことができました。

料理とお通し

料理に関しては、お通しとしてポップコーンが提供されました。バーなので、軽いスナックがメインですが、牛肉のジャーキーやナッツなども注文し、お酒のアテとして楽しみました。料理自体は「まぁまぁ」といった感じで、特に期待していなかった分、軽くつまめる程度のもので十分満足できました。

サービスとスタッフの対応

サービスは非常にスムーズで、注文してから待つことなく提供されました。店内には3名のスタッフがいて、効率よく運営されている印象でした。私たちはテーブル席に座っていたため、接客スタイルは「付かず離れず」といった感じで、必要なときにはすぐに対応してくれる一方で、プライベートな時間を邪魔しない距離感が心地よかったです。この適度な距離感が、落ち着いてカクテルを楽しむことができる要因の一つだと思いました。

会計とコスパについて

今回の会計は、17600円。カクテル一杯あたり2000円ほどの価格帯で、少し高いと感じるかもしれません。ただし、ミクソロジーカクテルという特別な体験と、落ち着いた雰囲気を考えると、一度は訪れる価値のあるバーだと思います。特に、特別な夜やデートの場所としては申し分ない環境です。普段のバーとは一味違うカクテルと、上質な空間で過ごす時間は、その価格に見合ったものと言えるでしょう。

まとめ

バー キサラは、赤坂の喧騒を忘れて、ゆったりと過ごすことができる隠れ家的なバーです。レンガを基調としたオーセンティックな空間デザインと、自然素材を使ったミクソロジーカクテルが魅力的で、非日常的な体験ができます。スタッフの丁寧なサービスや居心地の良さも相まって、デートや特別な集まりに最適な場所です。カクテルの価格帯はやや高めですが、その分、特別感のある時間を過ごすことができるため、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。

店舗情報

店名 バー キサラ
住所 〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目14−7 バルビゾン44
業態 バー
客単価 ¥4,000~¥4,999
客席数 14席

関連記事

  1. 大阪・心斎橋“カウンター×空間演出”で選ばれる寿司屋を設計目…

  2. 居酒屋の開業前に必見!居酒屋の過去と現在と未来を考える

  3. お金持ちとお金持ちみたいな人の違いから学ぶ

  4. リピート率に椅子が影響!?飲食店デザイン研究所が100脚座っ…

  5. 人が人を呼ぶデザイン。人が集まるお店の共通点とは?

  6. ホールスタッフの立ち位置が設計されていない店舗は、サービス力…

無料見積もり・ご相談

飲食店デザイン研究所

無料見積もり・ご相談