著者:トニー・シュワルツ
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<多くを求めるほど、得るものは少なくなる>
ほとんどの企業において、今の働き方は個人・組織としても機能していない
=創造性、積極的な関わり、ハイパフォーマンスの持続力が低下した状態にある
→『もっと多く、もっと大きく、もっと早く』という価値観が浸透ている結果
⇨社員たちから直接的に結果を引き出そうとするよりも、多面的なニーズを満たすような投資をする
→意欲の向上・ハイパフォーマンスの持続
<人のエネルギー要素>
・身体(持続可能性) 健康状態
・情動(安全) 気分
・頭脳(自己表現) 頭の中の整理
・精神(存在意義)
『人は習慣の生き物』
・人が意識して行う行動は全体の5%に過ぎない
→行動がルーティーン化されることによって、意識的な努力なしに動けるようになる
=消費されるエネルギーが減少する + エネルギーを回復するサイクル
<身体(持続可能性)>
『人間の生体にはリズムがある』
*座りっぱなしの仕事であっても、徐々にベストな状態から離れて行く → メンテナンス・エネルギー補給が必要
ex.運動・遊び:活動的再生、瞑想・昼寝・睡眠:鎮静的再生
○睡眠について
・95%の人は7~8時間の睡眠が必要 現実:平均6~6時間半
=ベストコンディションの状態を知らない?
*卓越したパフォーマンスを見せる人は、平均よりも眠っている
→肥満の原因(長期)
→認知能力・判断力・記憶力・思考速度の低下 = 特にプレッシャー下での判断力を低下させる
・睡眠時間は、真っ先に犠牲になる時間
→ベッドに入る時間を決め、30分前から心を鎮める活動をする(早めにベッドに入る)
*人の1日は、起きている時も寝ている時も90周期の波がある(ウルトラディアンリズム)
=体は90分置きの休息を求めている
→シエスタ(昼寝)の効果 = 日中で出来る最も大きなパフォーマンス向上効果
○運動について
・身体能力を高める(心拍数の回復能力) + 頭脳・情動面でのエネルギー再生効果(脳への血流増加?)
・睡眠と違い、僅かな時間で大きな効果が得られる
→週6日、1日に20~45分(分割可)
○栄養について
・血糖値を一定に保つことが重要
→長時間何も食べない
→血糖値が低下し、注意力の低下につながる
*朝食を抜くことによる空腹感 = 注意力、情報の吸収力、周囲の環境への反応力の低下
⇨3時間おきに何かを口にする(炎に薪を焚べるイメージ)
=食欲が抑えられることでカロリーを低下、インスリンの働きの向上で体脂肪率が減少
*食べたいという気持ちに抵抗しないこと
*あらかじめ、食べるもの・量・時間を決めておく
<情動(安全)>
・どんな気分でいるかがパフォーマンスに大きな影響を与える
→闘争・逃走反応(生理学)を示す
ex.上司の怒り、同僚との対立、厳しい締め切り、クライアントからの苦情、山のような仕事、返事の来ない電話など
→認知力・思考の柔軟性の低下、創造的・戦略的思考の停止、安心感の喪失、恐怖心
=視野が狭い(目の前の脅威にしか対処できない)状態
・『情動面の健康的な発達には「安全基地」が必要』
*人間は他のどの種よりも、世話をしてほしいという欲求を家庭でも職場でも持ち続ける
「安全基地」 = 自分の価値を認めてもらえ、安全だと感じること = ストレスの予防
+ 自立した行動 + 他者との結びつき(励まし・愛情・保護)
あるいは、ナルシズム
「現実的楽観主義」・・・過去の出来事を否定的に捉えず、現在の状況のポジティブな側面に積極的に感謝し、将来の可能性に目を向けること
<頭脳(自己表現)>
・『一流の人たちを普通の人と分けるのは、大きなプレッシャーのもとでも余計なことには気をそらされずに集中できる能力』
=フロー(没頭状態)・・・一つの活動に集中するあまり、他のことは目に入らなくなる状態
*最もパフォーマンスが高い状態
*注意力をうまく管理する必要性 → 生産性、人間関係の改善、のちの成功や満足につながる
・人の脳のしくみは、一度に与えられる情報が多くなるほど、うまく吸収できない = マルチタスキングができない
→優先順位を決めて取り組む必要性がある
→間隔を開けて情報を入れる
→開始時間・終了時間を決めて取り組む(90分以内)
→注意力を回復する瞑想
<精神(存在意義)>
・『本当は何を求めているのか?』
価値観 → 自分がこうなりたいという人物像 → 明確な目的が価値観を具体的な行動に結びつける
*人の役に立つための明確な道筋
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