排気の中でも飲食店では必ず出てくる「厨房排気」の考え方についてです。
まず、厨房にはフライヤーやコンロなど熱を発生する機器(以降、熱源機器)があります。
その上部に付けるのがフードです。
フードの中に入っているのがグリスフィルターです。
そして、忘れてはいけないのが油受け(オイルカップ)です。
空気中の油を煙と一緒に吸うのですが、その油が溜まって垂れてこないよう受け皿になっているのが油受け(オイルカップ)です。
飲食店に慣れていない施工業者さんの場合、油受けを忘れがちなので、油受けを付けたいということを、見積前にきちんと確認することが必要です。
このフードの取り付けにはルールがあります。
■フードの付け方のルール
・グリスフィルターから熱源機器まで縦方向に1000mm以上とること
・熱源機器より横方向に50mm以上大きいサイズにすること
・グリスフィルターはフード内に収める
下記のようにフードからグリスフィルターがはみ出してしまっている場合、煙が逃げていってしまい、フードの意味がなくなってしまいます。結果、厨房の煙が客席に行ってしまいます。
次は、フードのダクト経路について考えます。
通常ダクトは天井へ持っていく、または壁や窓からダクトを持っていきます。
■一度フード側からダクトを出して、天井へ持っていくパターン
天井にダクトが収まる懐があるか注意しましょう。
■直接天井へダクトを出すパターン
こちらも、天井にダクトが収まる懐があるか注意しましょう。
■壁または窓からダクトを持っていくパターン
穴が開けられる壁か?または、排気を出せる窓があるか?確認しましょう。
窓からダクトを持っていく場合はもちろんダクト以外の部分は塞ぎます。
■見逃しがちな注意点
排気を出せる壁または窓を確認した後、厨房機器の位置も確認しましょう。
背の高い冷蔵庫や、吊り戸などがあると窓を塞いでしまっている可能性があります。
平面図だけでは見落としやすい点なので、しっかりと展開でも確認しましょう。
一言に厨房排気と言っても見るポイントは多いので、細かくチェックしましょう。
〜チェックポイント〜
・天井に懐はあるか?
・排気を出せる窓があるか?
・厨房機器の位置とダクトの経路と窓の位置はリンクして考えられているか?
・油の受けは問題ないか?
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