失敗しない物件選び!物件で内装コストが決まる

今日は、飲食店の物件選びについて、建築コストは設備だけ見ればリスクを回避できます。なぜなら、設備は必ずかかるコストだからです。

失敗しない物件選びで、大切なポイントは

①やりたい業態ができるかを確認する
図面はあるだけもらっておく
内装業者が知りたい内容を把握しておく

です。それを実行するための大切なポイントは

ダクトを出す開口はあるか?
排水径は大きいか?
分電盤の容量はいくつか?

上記のポイントを活用することで、自分で確認し、内装コストの増大する物件を避けることができます。重要なポイントとして、ぜひ覚えておきましょう。


上記のポイントを一つ一つ細かく解説していきます。

ネットで飲食店可能物件を探すときの注意点 

重飲食か軽飲食か? 

飲食店可能な物件でもカフェやバーなどのドリンクメインの飲食店は軽飲食店となり、油などの排気の匂いも少ないため、入居できる物件は多いのです。逆に重飲食とは、居酒屋やイタリアンなどの専門料理のことです。都内では重飲食の物件は少ないので、出ても良い物件はすぐに決まってしまいます。 

ビルの上階は住居か? 

飲食店をやる上で、オープン後に問題になりやすいのは、排気の臭いの問題です。周辺が飲食店が多い立地であれば問題が起こりづらいのですが、ビルの上階や周辺建物に住居がある場合は要注意です。 

ビルオーナーが了承していたとしても、近隣建物からクレームが入れば、対応しなくてはなりません。ダクトを屋上まで伸ばしたり、水フィルターをあと工事で追加すると数百万円という大金が出費します。事前に把握しておく必要があります。 

Google mapで周辺環境を見てみよう 

基本的には初回出店の場合は、土地勘のある地域に出店することをオススメします。それは駅乗降者数や居住人数などデータはあっても、小さなお店の場合は席数が少ないのでファンを作ることの方が重要だからです。 

それでも土地勘のない場合は、Google mapを利用します。ストリートビューで周辺の雰囲気を掴みます。当該物件が人通りが多そうなところから見えるのか?駅からどのように歩くのか?住居地域までどのように歩くのか?などを考えながら周辺調査をします。 

この事前調査の上で現地へ行くと、ネットでは気づかなかった意外な発見をすることがあります。 

<周辺地域で調べること> 

不動産屋から連絡きたときに、良い物件をもらうコツ 

ネットから情報を問い合わせすると、不動産屋から連絡が来ます。その際にいろんな情報を得るためのコツとしては、返信や判断を早くすることです。 

不動産屋もビジネスで動いています。よりスピーディーに返信をし、効率よく契約出来そうな顧客が欲しいのです。 

その為には、あなたの判断条件を全て数値化しておく必要があります。 

よく条件になるポイントとしましては、 

  • 駅から徒歩何分まででしょうか? 
  • 家賃は坪単価いくらまででしょうか? 
  • 面積は何坪まででしょうか? 
  • 路面店か商業施設のどちらでしょうか? 
  • 一階でしょうか? 
  • 道路に接する間口が何m以上でしょうか? 
  • 上記の項目の優先順位はどうなりますか? 

あなたの条件に数字的にあったものをすぐに内見します。誰よりも早くします。出来れば、専門家と一緒に行くのが望ましいですが、予定調整出来なければ、あなただけでもすぐに見に行くべきなのです。 

事前情報共有が内見を成功させるコツ 

条件の整った物件を内見をする前に情報をまとめておきます。その情報を事前に専門家に渡しておくことで、内見の際により多くの情報を得ることが出来ます。 

内装業者が知りたい事とは ?

内装業者が知りたい内容を調べておくと、とても内見がスムーズになります。施工費に関係する内容なので、思わぬコストアップにならない為にも、不動産屋に電話やメールで聞けることは聞いておくと良いでしょう。 

排気ダクトを壁吹き出しで良いのでしょうか?それとも屋上まで上げる必要があるのでしょうか?建物は何階建でしょうか? 

[質問の理由]
排気ファンを屋上に置くのか?
店内に置くのか?
ダクトを屋上まで持っていくのか?
内容次第では、施工費を100万円単位で施工見積りが変わります。 建物の高さで、どのくらいの長さを屋上までダクトを伸ばさないといけないのか分かります。

隣の建物とどのくらい離れているのでしょうか?隣地境界線はどこでしょうか?

[質問の理由]
ダクトを屋上まで上げる場合は、足場を組む必要があります。その際に確認するポイントは、隣との建物の距離です。足場が建てられるのかを見ます。たとえ離れていても隣地境界線から建物までの距離が少なければ、隣の建物オーナーに使用許可をとりに行かなくてはいけません。

上階は住居でしょうか? 

[質問の理由]
上階が住居の場合、水フィルターをつけることが条件の物件があります。過去に臭いの問題でトラブルが起きた物件に多いです。こちらもフード大きさによってコストが異なりますが、そもそも設置が必要であれば、100万円単位で施工見積りが変わる要素です。

<水フィルター比較記事へ> 

何階なのでしょうか?当物件の下の階がありますでしょうか? 

[質問の理由]
あなたの物件の下階にテナントがあるとしたら、防水工事のスペックを上げる必要があります。10年保証がついていたとしても、もしもの漏水が起きた時はあなたも時間と労力を取られることになります。ですので、下階がある場合は二重防水にするなどの通常よりスペックを上げた方が良いのです。

<防水スペックについて> 

構造は木造か?鉄骨造か?鉄筋コンクリート造か? 

[質問の理由]
構造形式によって外壁の躯体開口が出来るかどうかが決まります。特に開講が必要な時といいますとは、排気ダクトや給気開口を開ける時です。一般換気扇や水道管などは開口が小さいので既存スリーブを通せます。
木造や鉄骨造であれば、比較的自由に開口できます。
鉄筋コンクリート造の場合は、これから新しく躯体開口を開けられませんので、既存開口をよく寸法を測る必要があります。大きさによっては飲食店が出来ない可能性もあるからです。

看板の設置位置や範囲は? 

[質問の理由]
看板設置位置は、まずは不動産屋に確認を取ります。ビルの敷地内に置き型看板をおきたいとか、看板の統一デザインや、その上でビルオーナーに確認してもらいます。雑居ビルですと、内装指針書がないことが多いので、細かい設置基準は定められていないことがあります。そういった場合は、パースやスケッチなどで希望を書き、承認を得ます。

前面道路の交通量や幅 

[質問の理由]
当物件の前面道路の幅は、工事資材の搬入の確認のために行います。また、幹線道路などの交通量がら多い街の場合、看板設置で道路まで使いそうな施工になると、道路使用許可を警察署から取る必要があります。とても時間のかかりますので、事前にデザイン決定及び申請しておく必要があります。

天井高さは? 

[質問の理由]
天井高さは、空調設備や換気設備の天井裏経路の確認や仕上げ面積算入の際に必要となります。 特に概算見積の場合は、仕上げコストに大きく関わりますので、チェック必要になります。

スケルトンか?居抜きか? 

[質問の理由]
どのような状態で物件が引き渡されるのかは、特に重要です。居抜きの場合は、どれだけ既存のものを使えるのかは、実際に見て確認しないとわかりません。厨房の範囲を変えたり、プランを変える際にほとんど壊すことになれば、解体費用が上がります。  厨房機器もメーカーに確認を取り、使えなければ処分費用や工事中の倉庫代がかかってきます。

よく分からなければ、とにかく建築図面や設備図面を用意してもらおう! 

建築図面があった方が時間もリスクも有利に働きます。ですので、不動産屋にまずは建築、設備、構造図面を用意しておいてもらいましょう! 

「図面がないんです。」と言われることがあると思います。古い建物にはよくあることです。しかし、不動産屋が知らないだけで実はビルオーナーや管理会社が持っていたりします。 

「ビルオーナーさんに聞いてもらえませんか?」 

「管理会社さんや管理人室にあったりしませんか?」 

と、ひとこと言うだけで、本当に必要としていることが伝わります。ちょっとした勇気が、あなたを有利にすることもあります。 

物件内見は専門家と一緒に行こう! 

専門家と言っても物件の見方は様々です。

  • 商売的な視点
  • デザイン的な視点
  • インフラなど工事的な視点

この三つの視点を見れる専門家と行くと、その場で判断できるところまで情報を得ることができます。 

工事的な視点では、「本当に図面がない?!」となると、設備や構造、法律を知っている専門家と見に行った方が、後々問題がおきづらいです。資料がなければ、メールや電話などでは解決出来なくなるからです。

飲食店可?でも設備が整っていない物件はたくさん!? 

飲食店可と書いてある不動産物件があります。これは売主側が「飲食店が入れるビルだからいいよ」と言っているだけであって、全ての飲食店が出来るスペックが物件にあるわけではありません。 

そもそも法律的にも飲食店用途ではなかったりすることもあります。それは街が開発され、住宅立地から商業立地に変わった地域もあるからです。ビルオーナーは出来るだけ高い家賃で問題なければ、貸したいからです。 

書いてあることを鵜呑みにせず、物件を見て、しっかりと調べることをオススメします。 

立地が良くて気に入っても、内装費用が莫大にかかる物件 

自分の店舗にとって、理想的な物件が見つかったとしても、すぐに飛びつかないことです。よりスピーディーに調べ早い判断をするためにもリスクを洗い出す必要があります。 

その中でも施工コストは資金計画でも大きな割合を占めています。ここでは施工コストの中でも、特に比重の高い設備についての注意点をあげていきます。 

  1. 給排気ダクト
  2. 電気容量
  3. ガス容量

集客面で何を見れば良いの? 

大通り、駅前ロータリーといった人通りが多い道を歩いてみます。そこから見える細い通りが小型店舗には、一番良い立地になります。 

  • 大通りより賃料が抑えられる点
  • 静かなところでプライベート感がある点
  • 始めて来た人には見つけづらいので、地元客が集まりやすい点 

このようなメリットがあります。 

見つけた物件は、人通りがあるところからどのように見つけられるのかをみた上で、看板をどのようにつけるかを考がえます。 

専門家でなくても分かる設備の簡単な見方 

給排気設備 

600mm角の開口部が取れるかを見てみましょう。鉄筋コンクリートであれば、すでに開いてある場所を探します。窓があればそこから出せます。木造や鉄骨造でしたら、どこかに開口できる可能性がありますので、専門家へ伝えて相談しましょう。 

排気口と給気口の2カ所必要になります。 

給排水設備 

給排水のうち排水管を見つける必要があります。床や低い位置の壁にあります。グレーの塩ビ管であることが多いです。 

トイレ用に使う直径75Φ以上の排水が1カ所以上あるか確認してください。出来れば、ひとまわり小さい50Φ程度の排水がもう1カ所あれば、更に計画しやすくなります。 

電気設備 

分電盤を探します。電灯盤と動力盤があります。このような鉄の箱を見つけたら、とりあえず写真を撮っておきましょう。特にブレーカーと呼ばられる75Aなどと書いてあるこの数字が大切になります。専門家は情報を送っておきましょう。 

まとめ

内装コストの増大する物件を避けることができる3つのポイントは

ダクトを出す開口はあるか?
排水径は大きいか?
分電盤の容量はいくつか?

上記のポイントを活用することで、リスクを回避していきましょう!

 

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